第1話
だけど、今年は何故かクラスのみんなで楽しもうとなった。
それも学校の教室内で。
この日は特別だから予算ギリギリと、必ず変装をする衣装を持ってくる事になったのよね。
誰かさんが、不服そうに見ていたのは知っていたけど、たまには楽しみたいもん!
いいじゃない、たまには息抜きをしても。
「いずれいなくなるのに、仲良くするのか」
心地よい声が聞こえてきた。
むっ。
その反応を見て私は頬を膨らませる。
「あのな、誰のおかげで住んでいるんだ?」
「………り。」
「ん?」
「私は頼んでません、一緒に住むだなんて!」
「………………へぇ?」
私の発言を聞いた男が不敵に笑った。
「まったく、一から教育しないといけないのかねぇ。なあ、結衣。」
キラリと瞳を光らせて、にやりとほくそ笑みながら見つめる男に固まった。
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