第17話 容赦ないダメ出し
友人からの返答。
それは自分の期待とは真逆の答えだった。
「なんだか、味のしないガムみたいな話」
瞬間、喉の奥で何かが詰まった。
詳しく聞きたかったので、電話してみた。
ちなみに、これを送る際には『片田舎のおっさん、剣聖になる』を元にした、ということは伝えていない。
「構成は悪くないし、文も読める。でも、最近やってる『片田舎のおっさん、剣聖になる』というアニメに似すぎかなって。」
「そこに“マッシュル”っぽい筋肉要素を足しただけって感じ。で、それ以外にこの作品から何か感じるかというと、特になかった」
要するに、“独自の味”がなかったということだ。
「もう、知っているような話にしか見えないから、続きを読みたいとは……あまり思わなかった」
と最後に言われたとき、ぐさりと来た。
これほど完璧に批判されるとは思っていなかったのでショックは大きかった。
だが正直、彼の言うことにどこかで納得している自分もいた。
ビジネスにおいては二番煎じは価格などの付加価値をつけることで、他の可能性が生まれることもある。
しかし、エンタメは、ビジネスとは違う。
同じ機能・同じ構造でも、「同じ味しかしない」と感じられたら、それはただの時間の無駄としか感じられないのだろう。
今の消費スピードの速い世界では最初の印象でつかめなかったら終わりだ。
本音で言うと、この時点で10話くらいまでのある程度の書き溜めも行っていたのでそのまま連載に踏み切るか、とも考えた。
友人の反応と、ネットの読者では違う反応もあるのではないか?という淡い期待もあったからだ。
しかし、改めて考えた自分の中の問いに、どうしても払拭しきれない感情があった。
「これは、本当に自分が書きたい話か?」
やはり、所詮猿真似は猿真似。どこかで間違いなく行き詰まるだろう。
こんな違和感を抱えたまま、10万時クラスをかき上げるという長い時間を付き合いきれる自信もなかった。
またしても、振出しに戻ってしまった……
つづく
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ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
この時の「喰らった」感じはいまだに思い出してもキツいです……
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どうか、気が向いたときにでもよろしくお願いします。
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