空想科学想戦記
@ATNIA040
第0話 名は無き晴天
晴天でありながらも静かに暗く
そこは生き物の鳴き音も
人の騒がしい声も
聞こえるのは風がそよぐ音
私の隣には親友が
共に広大で美しく厳しく、光り輝く世界を見ていた
自然と目から涙が溢れ出す
親友は笑って私を励ましてくれた
何故かはわからないが涙が止むことは無い
だけども、涙を流す私の口元は笑っており
親友も同じ様に笑顔だった
こんなにも幸せで悲しくなるような感情は初めてだ
私が涙で汚れた目を擦って辺りを見渡すと親友の姿はもうそこにはなかった
何処か晴れやかで
何処か物悲しい
しかし私には目標があり、まだ達成していない
親友が居なくなろうとも私にはまだまだやるべきことは山積みだ
この場所に戻ってくることは無いだろう
私は彼が残した日本の刀のうち一つを腰に
もう一つを地面に刺し
次への旅路へと向かった
そこには過去の軌跡があり
未来への希望があった
未練もあるし後悔もある
これで終わりだなんて考えたくない
しかし光に向かって歩む私の後に影が出来るのは当たり前だ
未練も後悔もあってこその軌跡だ
完璧なんてものは存在し得ない
前を目指して進むんだ
例え途中で前が見えなかろうと
例え方向がわからなくなり後ろへ行こうとも
それこそが自分の道
それこそが旅路
さぁ、歩め
ルナ・ロードよ
AllTravelerへと向かうのだ
まだ旅路は長い
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます