れいは逢いに来た。


「最後だと思って来た。」


杏は思ったことを話す。


「今まで我慢させたの、ほんとにごめんね。今までの日々が当たり前になってて。距離置いた時にれいが冷たかった時、もう話せないんだって思った時、すごく苦しくなって。今まで一睡も出来ずに、ご飯も食べれてないんだよね。だから、もう一度、やり直したい。」


「もう杏のことを彼女にするのは怖い。」


「別れてすぐには仲良く出来ないけど。新しい恋愛相談なら俺はいつでも乗るから。その時は笑って会おうよ」


その瞬間、れいにはもう過去の女となっていることに気付き、杏は子供のように泣いた。


その時、れいは静かに冷静に頭を撫でた。

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