第2話 悪ふざけもほどほどに

 日曜日の昼間、公園のベンチで買ってきたタコ焼きを食べて友人と

だべっているとベビーカーを押しながら一人の、おばあさんが歩いてきた。


すると友人が変なことに気がついた。  


赤ちゃんか子供に話しかけながら歩く、おばあさん。


ベビーカーには、ぬいぐるみが服を着て座っていました。


「おい、あれ見てみろよ」


「えー、ぬいぐるみか?・・・」


「面白そうだから、話しかけてみようか」


友人は笑っています。


「やめろよ、かわいそうだろう」


「なんでだよ、面白そうじゃん」


話してる間も、おばあさんは、こちらに向かって歩いてきます。


僕らの手前まで来たとき友人が声をかけました。


「かわいい赤ちゃんですねっ!」


すると、おばあさんは怖い顔で、こちらを睨にらみつけると


「ふざけんなぁっ!!」と罵声を浴びせて行ってしまいました。


友人は


「びっくりしたぁー」と言い


「ばか」と私は友人に言いました。


それにしても私は、そのおばあさんが、どうしてベビーカーにぬいぐるみを乗せて


話しかけたりしながら歩いているのか、何だか気になりました。


一体おばあさんに何が、あったのでしょうか・・・


でも・・・それ以上、考えるのはやめました。


私は、しばらく、おばあさんが見えなくなるまで後ろ姿を見守りました。


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