第3話〜小さな火種〜

ここカワノチでは、ニャホン人よりもクルンク人の方が多く見える。


「オーベーカ!」

「ギャハハハ!」


道端で大きな声で歩き目の前から来る女子高生に気が付かないクルンク人。


「きゃっ!」

そしてぶつかってしまう。


「キャッ!」

「イターイ!ギャハハハ!」


悪いのは向こうのはず。

でも何故かこちらの真似をしてまるでこちらが悪いかのように振る舞う。


「オ?キミ、カワイイ!」

「オー!タシカシ!タシカシ!ギャハハハ!」


恥ずかしくて俯いてしまう。

周りに目を送るが誰も助けてはくれない。


クルンク人に比べてニャホン人は体格が劣っており、背も小さい。

声や態度の大きなクルンク人に萎縮してしまうのだ。


「や、やめてください!」

「タスケテ!タスケテクダサーイ!ギャハハハ!」

女性の手を強く引っ張り暗がりへと連れ込む。


「や、やだ!!誰か!助けて!」

「イイコトシヨ〜!キモチ〜ヨ!」

「やだ!やだあ!!!!」








「お昼のニュースです」

「クルンク人により女性が性暴力を受け、クルンク人の2人が逮捕されました」

「いずれも容疑を否認しており、証拠不十分として近く不起訴となる見通しです」



クルンク人の全てが悪い訳では無い。

ニャホン人にも悪い人は沢山いる。

そう頭では皆わかっている。

しかし、この事件はニャホン人とクルンク人に大きな溝を作る事となる。

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