第3章
(1)めばえる友情
わからないことがあればなんでも聞いてくださいね、という結香さん言葉にうそはなかった。むしろ、結香さんの方からなにか困ったことはないですかと、昼の休憩時間が近づくと、わたしのデスクをたずねてくるにようになった。
でも、なぜかいつも木曜日。わたしはいつの間にか木曜日がくるのが楽しみになった。昼の休憩時間が結香さんとのランチタイムになったから。これは後で知ったのだけれど、結香さんは曜日を決めて、わたしを含む3人の派遣スタッフのはなしを聞いていたらしい。でも、ランチを一緒にするのはわたしだけだった。うっかり夜の
ランチタイムに「ガールズトーク」の花が咲いたこともある。結香さん、もっと「堅物」だと思っていたけれど、こういうはなしにもつきあってくれるんだ。当日の会話を再現すると、こんな感じだったはず。
みき:結香さん、つきあってる男性はいるんですか。
結香:みきさん、そういうプライベートな質問はどうかな。みきさんは聞かれても平気?
みき:わたしは聞かれても平気。聞かれても、答えはヒ・ミ・ツ♡
結香:それじゃあわたしも、ナイショ♡
みき:ずるいなぁ。
結香:今の話がヒ・ミ・ツ♡でも、昔のはなしなら教えてくれる?
みき:男なら、星の数ほどいたからなぁ・・・。
結香:選び放題だったのね。
みき:結香さんはどうだったんですか?
結香:わたしはね、あこがれの先輩がいて、勉強も仕事も頑張った記憶があるかな。
みき:その先輩とつきあってたわけじゃないんですか?
結香:わたしがつきあってると思ってても、相手がそう思ってるとは限らないから。
このやりとり、「ナイショ♡」という結香さんに「ずるいなぁ」といっちゃったわたしだけれど、そもそも「ヒミツ♡」と返事したわたしの方がよっぽどずるい。だけど、結香さんはいたずらっ子のような目をするだけ。「相手がそう思ってるとは限らない」という結香さんはちょっと寂しそうだった。
本当はわたし、結香さんがアンタのことどう思っているかも聞きたかった。だけど、わたしがなぜアンタのことを知っているのか結香さんが疑問に思ったら、ご遠慮いただくはずの
それに、それに、いちばん大切なのはわたしの決意。過去にアンタと結香さんにどんなことがあったとしても、わたしの決意は変わっていない。わたしの未来はわたしがつくる。スナイパーみき、恋の狙撃手のターゲットは
(つづく)
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