第2話 男尊女卑

私は1981年に、未だに男尊女卑の残る九州の奥地で生まれた。

どの位男尊女卑かというのを説明すると、つい先日祖母が亡くなった。祖母には私の母と母の妹が二人、末っ子で長男の4人姉弟。私の母は亡くなっている。祖母の遺産は全て長男である叔父に相続されたのだ。亡き母の娘の私と妹、母の妹である叔母の二人は、わざわざ相続を放棄しますと言った旨の書類を書かされた。まあ、九州の奥地のクソみたいに不便な土地なんて欲しくもないし、お金も一人当たりに分けるとしたら数十万位なので裁判だ!とはならないが、まあ、モヤモヤは残る。

結婚して家を出て市街地で生活していた叔父に、長男だからこの家を継げと祖母が命令を下した。叔父はその言葉をそのまま受け取り、市内の便利な場所で暮らしているのに

「俺は長男だから家を継ぐために九州の実家に一緒に帰るぞ!」

とお嫁さんに伝えた。お嫁さんは激怒。直ぐに離婚を言い渡され、子供達とは会えなくなった。

これは昭和時代の話などではなく、つい最近の話なのだ。別に家なんて継がなくていいと思わないのか?大体継ぐって何を継ぐの?どういう思考回路なんだ。離婚して独身で実家に帰りその後の後継者も居なくて、どうするつもりなのだろうか。

しかも祖母は色んな詐欺にあっていて、訳の分からない石碑を建てたり、無駄な工事に何十万も払い、腐りかけの果物を高値で買わされたりして預金はほとんど残っていなかった。不便な土地と僅かな遺産の為にお嫁さんと子供達から絶縁された叔父の人生は一体何だったのだろうか。祖母や叔父の中にある男尊女卑という観念は幸せになれるのか?と疑問に感じた。…きっとなれないと思う。

祖母は生まれた家にずっと住み婿養子を迎え、仕事にも出た事が無く世間知らずの箱入り娘だったのだ。自分は外の世界を全く知らないのに、意味の分からない男尊女卑で息子を離婚までさせて実家に引き戻すなんてホラー以外の何者でもない。

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