5月第4週 真面目に農政について考えてみた

「……よりによってこいつか」


 この週では、とあるニュースで新農水大臣を知った。

 正直に言って、日本の農業は危機的状況から絶望的な見通しになった気がした。

 父親が郵政民営化を始めとする構造改革で日本をぶっ壊したように、農政民営化とほざいてJA解体を取っ掛かりに農林水産従事者の生活をぶっ壊すのだろうか?


 そもそもJAは公的機関でもないが、何をしてくるのか分かったものではない。

 ただの杞憂で終われば良いが、明るい未来は期待しないでおこう。


 さて、未来を悲観する前に現在を生きる糧を稼がねばならない。

 営業に出掛けるが、手ごたえは決して良くはない。

 初回サービスということもあり、それでも少しは注文が取れる。

 これでとりあえず来月は生き延びられるだろう。


 個人注文を直接いただいた方々には本当に感謝ばかりである。

 決して少なくない方々の親切心で生かされているのだなと、自分で商売を始めると実感できる。

 今日も生きている奇跡に感謝しよう。


 苦手な営業活動から離れて畑に出る。

 成園地となっている畑では新芽が新梢になる程伸びてきた。


 毎年恒例の芽かきの時間だ。


 生育と状態の程よい芽を残して間引いてあげることで、ブドウの病気予防や品質向上につながる。

 地道な手入れが良いブドウへ、ワインへと変わる。


 作業のしやすい程よい気温、雨の心配もない過ごしやすい1日、一人で黙々と作業を続ける。

 キリの良いところで休憩をはさみ、麦茶でのどを潤す。


 この一杯が清々しく心地良い。 

 黙々と農作業に没頭する時間、最も性に合っていて幸せな時間だと実感できる。


 もっとも、この作業時間が最低賃金の半分にでもなっていれば御の字ではある。

 生産物が売れない限りは、タダ働きどころか経費がそのまま赤字になるのが自営業のつらいところだ。 

 とりあえず人間として最低限の生活ができれば、農業従事者は増えるだろうし耕作放棄地も増えることはないだろうなと思う。


 無事に作業は1日で終わり、翌日は耕作放棄地を次の畑にするための準備をしよう。

 ゴミたちの処分を一部だけしたが、通常の畑管理よりも耕作放棄地を再生させる方が何倍も手間がかかる。


 これから先の未来は間違いなく耕作放棄地はさらに増えるし、農業従事者は減る。

 大規模化しようにも限度はあるし、作物によって差はあれど、ある一定のラインを超えると作業が追い付かなくなり品質低下や収量減と逆効果にもなる。

 現場サイドでできる努力にも限界、どころかすでに超えている経営体も多いと思う。


 農業従事者が減れば自然と国内農産物は減る。

 足りない食料は輸入に頼らざるをえないが、気候変動や世界情勢がキナ臭くなっている今、本当に大丈夫なのだろうかと思う。


 その対策や今後の戦略づくりをしていく農政のトップがアレ、ではね……と冒頭に戻るわけだ。


 本日日曜日早朝は雨、そんなわけで真面目に農政について考えてみたわけであった。

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