「ダンジョンの中に街がある」――そんなワクワクする設定から始まる本作は、最強なのにどこか抜けている若領主・ハロンの冒険を描く、痛快で爽快なファンタジー。
物語の舞台は、世界でも稀有なダンジョン内の街「ハウディール」。次男坊として気楽に過ごしていたハロンだが、親族が次々と去ったことで、突如として領主の座を継ぐことに。しかし、この街は存亡の危機にあった。時の王に疎まれ、さらには「跡取りを作らなければお家取り潰し」という過酷な条件を突きつけられてしまい・・・・・・。
本作最大の魅力は、ハロンの圧倒的な「無自覚な強さ」と「世間とのギャップ」だ。彼にとって、凶悪な魔物を一撃で倒すことは日常。しかし、外の世界では「人間兵器」と恐れられるほどの伝説級の力だったのだ。そんな彼が「嫁探し」のために繰り出した地上では、常識外れのトラブルが連発!
帝国のお姫様・カレンとの出会いや、伝説の霊薬(エリクサー)を「栄養ドリンク」代わりにガブ飲みするハロンの姿には、思わずクスっとしてしまう。シリアスな陰謀を自覚なしに力でねじ伏せていく展開は、まさにストレスフリー。
果たしてハロンは、街を守るための最愛の伴侶を見つけることができるのか? 王道ファンタジーのワクワク感と、コメディ要素が絶妙にブレンドされたこの作品。読めば、あなたも「ダンジョン街」の住人になりたくなること間違いなしです!