ツラい金縛り そのいち
昔から夜中まで何かと起きていて、フワフワと寝落ちするように眠ると、時々金縛りが起こった。
その始まりは中学生時代。
まず片側の首筋や
何かに触られてるようなリアルさはないけど、空気の固まりにナゾられているようなかんじ。
でもその正体を知りたい、なんて1㍉も思ってない。だから目は絶対に開けない。
だってもし何かを見てしまえば、あとに続く
でもその不快感はどうにかしたいから、グググと手を口元に持ってきて(そう、無理矢理は動ける) 、親指の爪部分や人指し指を思いっきり噛んで、頑張って覚まそうとする。
するとパッと解放されてハッと目を開けると、すでに外は明るくて、その手は布団に覆われて仕舞われたままで、足もまっすぐ。
少しも動いてる感じはない。
感覚としては魂だけ動いている。
ハーッヨカッターと安心して、別方向に体の向きを変えて、まだスッゴい眠いからまた目を閉じると、そっち側でも同じゾワゾワが襲ってきて、魂だけのたうち回る私。
そして再び解放されても、本当に1㍉も動いていない。
最初の頃はとても怖くて、毎日部屋の電気は点けて寝たし、それでも金縛りになってしまったら、テレビを小さい音で流してなんとか朝を迎えていた。
しかし、それに慣れてくると、だんだん腹が立ってきて、こんなこともあった。
ある受験勉強をしていた夜中に、ふと眠くなって、こたつに入ったまま寝落ちをした。
そしたら頭の中がグルグル廻ってきて、何人かがワイワイ騒いでいるような感覚に襲われ、すごく眠たかったから「うるっさいなっ。眠いのっ!」と頭の中の連中に怒って言った。
リアルに叫んでもよかったけど、きっと心の中だけで。でもそしたらハタと止んだ。
「勝った!」と味を占めた私は、それ以来、そんな時は強気で立ち向かうことを覚えた。
舌打ちをしたりして、何かを睨みつけるw
シッシッと犬を追い払うしぐさをしたり。
お経を
それから幽体離脱を何度か体験?した。
それも半覚醒なのか夢の中なのか、あまり区別がつかない。
現実面で慎重派な私は、もしそれが本当だったとしても体に戻れなくなるのはイヤだから、いつも地面のどこかを
でも足から浮いていって、天井付近まで行ったところで意識が途切れて、そして体は少しも動いていない。
原因を知りたくてネット検索をしたら、ホルモンバランスが乱れがちな思春期等でよく起こる現象なんだって。
時々訓練していろんなところへ体を飛ばせる人もいるって。
でもそんなことには
もしそのまま屋根の上まで到達して、振り向いたらあっちの方で誰か立っているんだとしても、少しも嬉しくないし楽しくない、ただ恐怖でしかない。と、簡単に想像できる。
そして長くなったので、この話は次回に続きます。
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