TRAVELER'Z NOTE

Page.10 「誓い、誘い、そしてまた誓い。」

冒険11日目。イブ滞在4日目。

選挙発表の日の夕方。

「やるのか？」

「あぁ、この狭い都市の中でこんなことが起きたんだ。勝手に出ていこうと思ったら理由があった。別にこの町がぶっ壊れようが知ったこっちゃないが苦しんでるやつが永遠に苦しむ世界にはしたくねえ。」

「なるほどね。まぁ、そういうと思ったわ。」

「やってくれるのか？」

「あぁ、２時間後にはドルトスを助けて見せる。」

「ありがとう・・・。」

「おい、お前も助けるんだからな。」

「俺も行っていいのか？」

「当たり前だ。お前がドルトスを抱きしめてやれ。」

「そうね。じゃあ、善は急げよ。行きましょう！」

一方そのころ。ドルトスは・・・。

「まったく、飛んでもねえことをいてくれたな。ドルトス。」

「あんたたちは、、、やっぱりオウド商会が裏で手を引いてたのか・・・。」

「人聞きの悪いことを言うな。だがな？俺らはお前に感謝もしないといけない。あの傀儡にはもういいかと思ってたんだよ。いつか乗っ取ろうと思っていたが。」

「それも、ドルトスがやってくれるとはな。どうだ？俺らの仲間になってみないか？」

「ふっ、笑わせるんじゃないよ。誰があんたたちと・・・。」

「あはは、そうか。じゃあここでお前を殺すしかないな。お前を殺せば反逆者を倒した英雄とやらになれるからな。」

「はは。それもそうだな。だが、あんた何か勘違いをしてるわ。私はもう死んでもいい。死んでもいいと思ってるやつを殺したって楽しくないんじゃないか？」

「おう、確かにな。お前らの親父とオカンもそうだったなぁ。ははははははは。」

「親父たちのことを笑うんじゃねえ！【大氷穴(ひょうけつ)】！」

「なに！？」

彼らが立ってる場所に俺たちはついた。

「やるじゃん？」

「ビーナ！なにしにきたの！離れなさい！」

「離れるわけないだろ！俺らはお前を助けに来たんだぞ？ドルトス！」

「誰だてめえら？」

「俺たちは通りすがりのこいつの仲間だ。」

「ほう、、、やはりおりましたか。仲間が、、、そんな予感はしましたが。」

「ふはは、お前らがどんなに抗おうがここは俺らの国だ。」

「お前らの国じゃない！【大氷穴(ひょうけつ)】！」

「お前ばかりにはいいところを作らせないぞ？【楽雷(らくらい)】！」

「ははは、これでなくっちゃな、タイカ！エノもやるか？」

「当たり前よ！この時のために鍛錬してきたのよ！【桜吹雪（さくらふぶき）】！」

「おい！待て！何正義の味方ぶってるんだ？！お前らが守るのは反逆者だぞ！」

「知らねぇよ！最初にこいつらから大切な家族を奪ったのはお前らだろ！俺はそれを倒しに来たんだ！【白炎(フランマルバム)】！」

それぞれの技により別々の方にオウド商会のやつらは飛んで行った。

「おい！ドルトス！お前にはまだ大切な家族が残ってるぞ！」

「でも・・・。」

「でもじゃない！お前とビーナの仇は必ず俺らがとる！そして、この町でしっかりとドルトスという受付嬢でもなんでもいいからまっとうに生きてみろ！」

「・・・。」

「姉さん！俺の家族も姉さん一人だ。父さんも母さんも仇をとったから死んでもいいって言ってきた娘とは会いたくないはずだ。」

「・・・。」

「だからしっかりと、父さんと母さんがほめてくれそうな国を改めて作ろう！」

「・・・。」

「ドルトスさん！私は国を任せてきました。大切な家族に。だからまだ、死んじゃだめよ！」

「・・・。」

「まぁ、なんだ、ドルトス！そこで、待ってろ！！」

「うん！」

そうして、俺らはオウド商会との戦いに向かった。