俺と僕と私と

駆け込み野郎防止考(バチギレ江戸っ子)

　満員電車、人が多すぎるだけじゃねえ！　民度だ！　乗る人のマナーの問題だ！　あきらかいっぱいになってるのに無理に乗車するからキッツキツの満員電車になるんだろ！　

　え？　これに乗らないと遅刻する？　知ったこっちゃねえ、最初から余裕見て早めに出ればいい話だろ！

　もう仕方ねえ！　客がどうにもならないならシステムを変えるまでだ！　俺が考えた最強のシステムを発表する！！！！

　----電車が発車します

　駆込正雄「ぅぃー！　ギリギリセーフ！」

　客「うわあ！　まだくるのかよ！」

　ほら、駆け込み野郎が来たぜ。さあどうなるかな？

　ビーッ！

　駅員「重量オーバーです！　降りてください！　次の電車をご利用ください！」

　駆込「なにぃっ！」

　駅員「降りてください！　電車動きません！」

　コイツはエレベーターの原理を利用した白物だ。名付けて「エレベーターでブーってなると恥ずか式駆け込み禁止装置」だ！

　定員を超えて客が乗ってきた場合、ブザーが鳴ると重量オーバーで電車が動かなくなるのだ！　駆け込み客は降りるしかないだろう。

　駆込「くそう！こうなったら！」

　…。何！？　ブザーが止まっただと！？　わかったぞ！　奴は反重力装置を腰に巻いている！　巻いてるぞ！

「電車が発車します〜」

　くそう、電車が行ってしまった。これじゃあ無限に駆け込めてしまうじゃねえか！

　翌日

　…電車が発車します。

　駆込「反重力装置ヨシ！　ぅ〜〜〜い！　はい乗りまーーす！」

　客「またあいつかよ！」

　バリィィィーン！

　駆込「うわっあ！」

　駅員「無理なご乗車はおやめくださーい！」

　見たか！　これがバリア式駆け込み防止装置だ！シンプルに駆け込みを防ぎ…

　駅員「？　何ですかあなた？　勝手にバリアなんかつけて」

　駆け込み防止装置だ！

　駅員「こんなのいらないですよ、ホームドアを設置予定なので」

　ホームドアｧｧ？

　駅員「とりあえず窓口まできてもらいますか？」

　ちょ、ちょ、なんだよ！　俺正しいことやってるだけだろ？　離せ！　離せ！　みんなも駆け込まないように、時間に余裕を持って家を出ろよなー！