第24話

そう言うと男はサラッと私の髪の先をすくい上げその長い指先で絡めて遊ぶ。



「お金は契約書通りの金額まで取り敢えず払ってもらいます。データも約束の末消しました。俺の心の傷は貴方がこれから癒して下さい。大人ですからそれぐらいしてくれますよね」




 挑戦的な目付きに逃げたくなるのに……動けない。




「私は恋人なんて……」




「命令ですよ、小鳥ちゃんは俺の恋人です。別に何かを強制するつもりは無いので、好きにしてください」




 男はそう言うと私から離れる。




「何処か行くの……」




「ジムですよ、小鳥ちゃんも行きますか?」




「えっ……」




「……」




 どうして私を誘うのだろう……そう不思議に思った。




「どうして……」



「あぁ、説明してなかったですね。このマンションの中の施設は使いたい放題なので自由に使って構いませんよ。小鳥ちゃんの住民申請もしておきましたので」



「……今日は辞めておきます」



「じゃあ行ってきますね、冷蔵庫のものも好きに食べていいですし、俺の部屋に入る以外は好きにしてください」




「/////」





 男は私の頭をサッと消えてしまう。




「ッ……」




 どうして私頬が赤くなって……。




 横にある鏡に目を向けると茹でたこみたいに真っ赤で見てるこっちが恥ずかしくなる程に……。

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