「何、麦ちゃん。俺と結婚したくでもなった？」

「何しでかすつもりですか......よして下さい。私の事が好きって言うなら、自由にさせてくれる

のが普通じゃないんですか？」

「俺は、そんな心の広いタイプじゃないよ、麦ちゃんがよく知ってるでしょ？　地獄に行くにも天国に行くにも麦ちゃんと一緒じゃなきゃ何も意味が無いからね」

「丸め込む気満々ですね」

「だって、そうでもしないと上手く行かないでしょ？」

「知ってますよね......貴方以外の問題でも色々と厄介なんですよ......家の関わりというか......繋がりというか......とにかく私は裏社会関係に一切関わりたくないんですよ」

「俺と知り合って、好かれてる時点で無理だと思うけど？」

「どうしたら諦めてくれるんですか......」

「結婚してくれたら諦めてあげるよ」

「馬鹿言わないでください......結婚が嫌だって言っているのに、そんなの元も子も無いですよ」

「俺の力で組同士で解決した方が早そうだね、大叔母様もその気みたいだしさ？」

「あの人の意見はどうでもいいですから」

「大叔母様は麦ちゃんの事相当気に入っているのにね」

「分かりきったことですよ、前にハッキリ言われましたよ、扱いやすい私みたいな女が嫁にき来て欲しいって」

「きっと本心を隠しているんでしょうね、俺にはそんなふうには見えなかったからね......あれは......そう孫を愛でる......」

「それが本当だとしたら反吐が出そうですね」

「あの人が一言、結婚って言ったら1発できっと決まるよ？　俺達の縁談。それに今まで野放しに自由にさせて貰ってたでしょ？　かなり優遇されてると思うけどなぁ」

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