第18話
「麦ちゃんの大切なものを貸してもらって返せなかった事今でも悪いと思ってるよ」
「返してないって......何言ってるんですか? 私、貴方た1度も物を貸した覚えなんて無いですし、まず貸し借りなんてひとつも無いでしょう? ただ一方的に奪うだけで」
「そんなつもりじゃなかった......」
駄目だこりゃ......。
「はぁ......もうなんでも良いですから......早く帰って」
「下着だって盗んだ......筆箱も......体操服も......麦ちゃんが大切にしている部屋の物も全て......」
あぁ、そうだ。
この男のせいで自分の物が消え、全て全く同じ新品に季節ごとに代替全部が変わった。
変わった事に気づいたのは、大切にしていた本の一部に自分で細工を施していたからだ。
「無くなりましたね、全て貴方の身勝手なせいで」
「うん......でもそれは......」
「あぁ、もしかして好きだからとかほざくつもりでしたら聞く耳が痛くなるんでお帰りください。聞きたくないです」
「他にも色々して怒るのは分かるよ......でもそれも」
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