カイダンドローム

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これは私が体験した、本当にあったお話です。

私、高校生の頃に親友が自殺してるんですが、その子が死ぬ前の日に、一緒に変なものを見たんです。

それで、これは本当に何の根拠もない、ただの想像というか妄想なんですけど、私、その親友の自殺が、どうしてもそれに関係してると思えて仕方ないんです。

この話は以前、その親友が死んだときに一度、親にも話したことがあるんですけど、その時はものすごく怒られたというか、全然信じてもらえなくて。だからそれ以来、ほとんど人に話してないんですけど。

その、私と親友が見た変なものって、UFOなんですよね。

私と親友はそのとき学校から帰る途中で、場所は、学校から駅に行く途中の道なんですけど、その道の向こうにある運動公園の林のほうから、白く光るサッカーボールくらいの大きさのものがふわーっと飛んできたんです。

それを見て私も親友も「わ、UFOだ！」ってびっくりして、急いで写メを撮りまくって。

そのUFOがそのまま遠くのほうに飛んで行って見えなくなった後で、「いま撮った写真、確認しようよ」って言って携帯を見たんですけど、私のほうは全然うまく撮れてなくて。

それで親友に「どうだった？」って聞いたら、「ちょっと待って。えっと……あっ」って言った後、彼女、急に黙っちゃったんですね。

で、私がどうしたのって聞いても、「いや、私もうまく撮れてなかったわ。だから消しといた」とか言ってはぐらかされて、その後もずっと、浮かない顔をしてて。

それで次の日、学校にも来なくて、どうしたんだろって思ってたら、彼女、前の日の夜に自殺してたんです。

でも、私には彼女が自殺するなんて、どうしても思えないんですよ。

私も親友も、家族みんな敬虔なクリスチャンなんですけど、彼女は、たぶん私よりもずっと信仰心の厚い子だったんで。

私は彼女の葬儀に出席したかったんですけど、その子の家族、その後すぐどこかに引っ越しちゃったみたいで。

なんか教会でも、あんまり話したらいけないような空気になってて、ちょっと変だなとは思ってたんですが、親に聞いても分からないって言われて。

それで、これは後から聞いた話なんですが、その親友の自殺のこと、教会でちょっと噂になってたみたいで、本当か嘘か分かりませんけど、どうも、かなり普通じゃない死に方だった、って言うんです。

その普通じゃない死に方というのが具体的にどういうものかは分からないんですけど、ただ一つだけ言えるのは、口には出せないような冒涜的な死に方だった、って。

すいません、なんか最後のほう、うまく話せなくて。

でも、私の親友は絶対に自殺なんかするような子じゃなかったし、もし原因があるとすればあのUFOしかないと、私は今でもそう思うんです。

お聞きいただき、ありがとうございました。