第10話
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「・・・くん、・・・西山君」
「・・・っ、・・・失礼しました。圭祐様」
どうやら少々転た寝をしてしまったよう。
「いいや、気にしないで。少し疲れているみたいだね?」
僕の肩に手を置いて、慌てる僕に安心させるように言う圭祐様。
「最近寝れてないのか?」
その視線は、僕の眼下に。
「・・・そんなことありませんよ」
あのフカフカなベットで寝れないわけがない。
そう言ってみても、圭祐様の表情は晴れない。
「西山君には、本当に迷惑をかけてばかりいるね。有紗の世話を最後まで見てほしいなんて、酷なことまで・・・」
本当に僕は不甲斐ない。
「・・・いいえ、そんなことありません」
最悪だと、思う。自分が未熟なばかりにいろんな人に苦しそうな表情をさせて。
「・・・それより、何かご用でしたか?」
僕を訪ねたのには理由があるのでは、と思い聞く。
「いや、特に用事はないんだ。西山君がどうしているかと思ってね」
「お気遣いありがとうございます」
壁時計を見ると、そろそろお嬢様の学校が終わる時刻。
「・・・あぁ、もうこんな時間か」
僕の視線に気づいたのか圭祐様も時計に目を向ける。
「有紗のお迎え、行くんだろ?」
「はい。・・・それでは失礼します」
圭祐様の申し訳なさそうな視線に気づかない振りをし、車に向かった。
──夢に見てしまった、お嬢様と微笑みながら暮らしている風景を振り払った。
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