第26話

付き合った時も、私から「付き合ってくれる?」って聞いて「あぁ」って返事だったし。






一緒に住む時も私が


「お互い仕事だと、すれ違いが多くなるし、信一の家にご飯作りに行くのも遅くなったりしそうだから、一緒に住む?」


って冗談まじりにいったのを「場所どこらへんがいいんだ?」と返されてびっくりしたし。





いつも私が「私の事好き?」って聞いて、信一が「あぁ」って答えてる感じ。








私って、信一にとって何だろう・・・・。







信一からしたら、私の言う事にとりあえず返事さえしておけば、黙って家の事をしてくれる都合のいい女なのかも・・・。









実は、ロケとか言って月のうち半分は家にいないけど、

それって私といない半分は、京都の女の所にいるのかも・・・。







それで、京都の女に

「お前だけを愛しているよ。あいつはただの家政婦みたいなもんさ」、

って私の事を笑ってるのかも・・。







そう思うと、なんだか鼻がつんとして、目に涙が溢れてきた。

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