第19話

それで、私は泣きながら今まで心配した事を、捲くし立てて話し、ついでに

「こんなに好きなのに、心配かけさせないで」って、

告白なんかもしちゃった気がする。









信一は、私が落ち着くまで黙って聞いてくれて、「ごめん」と言い、ついでにしちゃった告白だったのに「俺も・・。」って、何が俺もなのか分からない告白の返事をくれた。








それから、あまり喋らない信一が教えてくれたのは、小さい頃からアクション俳優に憧れていた事。

そのために剣道や合気道を習っていた事。

高校生の時から京都の時代劇スタジオに通っている事。

今の大学も文芸部があるから入学した事。

合コンには、人間観察の勉強に時々行ってた事。

私と会ってからは、合コンに行ってないって事。

私の事は、合コンの最初から見ていた事。

喫茶店に来た時はビックリした事。

私からのメールや電話は、迷惑じゃない事。

今回の1週間留守にしてたのは、時代劇のロケで山奥に行っていて、携帯が通じなかった事。


そして、







「じゃぁ、私と付き合ってくれる?」









私がまだ鼻声で、信一に聞くと




「あぁ」





速攻で返事が返ってきた。








その日から私達は、恋人同士になった。

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