第25話 ペルレ市(2)
ペルレの街には昼に着いたが、宿を取り、林檎を売って、治療院に行くともうすぐ夕方という時間となった。まだ日が暮れるまでに何か出来そうだが、何をするか。
よし、ちょっと冒険者ギルドまで行って、ペルレ大迷宮の情報を軽く仕入れるか。冒険者ギルドに行くと言うと、ヴァルブルガが含み笑いをしやがった。
「いてぇ。
ご主人様、私は何も言ってないぞ。」
「
アリスを気にしている様に見えたのだろう。ちょっと気分が悪かったので、後頭部を
ちなみに昼食は屋台でテイクアウトして歩きながら済ませた。ホットドックやケバブとは逆に肉でパンや野菜を挟んだ物が売っていて、物珍しさと肉汁が美味しそうに見えて買ってしまった。一応、手の汚れを気にしてか、肉は大きな葉っぱで包んで渡される。
店の主は身長160cmぐらいながら、横幅が広くがっしりした体格のハゲのおっちゃんで、膝が若干悪い様な歩き方をしていたので、怪我で引退した元冒険者かもしれない。
結構うまかったが、名前を聞くと『
治療を終えたクルトを宿に置いて、俺はヴァルブルガと二人で冒険者ギルドに来た。王都の冒険者ギルドはここより少し大きいが、市役所の様な雰囲気でバックヤードと言うか職員のデスクスペースの方がホールよりも広い感じだった。しかし、ここはラノベにありがちな冒険者ギルドっぽく、酒場部分が王都のギルドよりも広い。ただこの時間は、飲んでいる者はチラホラとしかいなかった。恐らく混むのは朝と日暮れ過ぎなのだろう。ちなみにアリスはいなかった。
「すいません、ペルレには来たばかりでして。
大迷宮についてお伺いしたいのですが。
ああ、私はレン、後ろは護衛のヴァルブルガといいます。」
受付と思われるカウンターは全部空いていて、職員は
ちなみに受付の職員にはウェーブヘアの金髪美人もいたが、話し掛けんなオーラを全開にしていたので、その隣のブラウンヘアを頭の上でお団子に
「ん~~~、Fランクのギルド員レンさんですね。私はベティーナです。
ん~~~、大迷宮に付いてはお話しすると長くなりますので、
個別の対応はしておりません。
ん~~~、大迷宮について知りたい方には週に1度、
ん~~~、ちょうど明日の昼過ぎに説明会があるのでそちらにいらして下さい。」
金髪美人の様に話しかけられたくなくて下を向いていた訳ではなく、俺に全く気付いていなかった様で、声を掛けられて驚くと同時に気を抜いたせいで声を掛けられて失敗したという気持ちが表情に出ていた。いや、ここの職員そんなに客の対応が嫌いか。
さらに大迷宮の基本的な質問に、迷惑そうな顔をされて凹んだが、確かに個別に話していてはキリがないか。まあ、ここでの初心者講習会みたいなものっぽいし、明日すぐというのもタイミングがいいから聞きに行くとしよう。
それにしてもベティーナさん、ん~~~という変な
それでももうちょっとだけ粘って聞いてみたが、大迷宮はこの街よりも広大な主に岩質の地下洞穴らしい。入口は街の中心にあり衛兵に守られているが、グループに冒険者ギルドのメンバが一人でもいれば無料で入れるという。ただし、日中しか入口は開けないそうで、日が暮れると出る事も出来なくなるらしい。
ギルドでは地図が銀貨80枚(8万円)で売っていたので購入した。あまり精度の良くなさそうな地図だが、地下洞穴の幹線道路の様な大きなものと特徴的な地形、魔物を模したようなマークが記載されていた。縮尺を聞いてみると地図に載っている範囲で、東京23区に匹敵する大きさがありそうである。
一度そう思うと、ペルレを皇居に見立てた東京23区の幹線道路図にも見えてくる。もっと色々受付で聞きたかったが、説明会後に有料で情報提供を行うと言われて追い払われてしまった。情報収集のためにホールにいる冒険者に声を掛けようかとも思ったが、酔っ払いとか関わったらダメそうだと俺の探知スキルが反応する奴しかいなかったので止めて外に出る事にした。
ギルドを出ると夕方、もういい時間になっていたので『幸運のブーツ亭』に素直に戻る事にした。
冒険者ギルドは街の中心近くにあるのだが、この辺りは冒険者が多いせいか、通りは昼間よりも夕刻の方が人が多く感じられた。その分スリや当たり屋的な悪意も多く探知したので、いつもの様にヴァルには睨みを利かせてもらいながら、道を選んで進む。そういえば、アリスは絡まれたり
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