第4話

お父さんは我に返ったのか、ちょっと赤面して照れて頭をかいた。


「それにしても!理くんはいつも約束守れないやつだな!これだから刑事とか警察とか…」


「お父さん…!」


そういうこと言わなきゃ、いいんだけどね!


「あ、ちょっとおトイレ行ってくるね」


私はそう言って立ち上がると、保育園の中にあるトイレに向かった。すると、ママ友のサキさんとミツコさんがいて、


「雪子さん!」


と声をかけてきた。私は振り向いて2人を見ると、Tシャツにジャージのハーフパンツを履いている2人は、手を振って歩み寄ってきた。


「雪子さん、パパさんたちの注目の的よぉ!」


サキさんがニヤニヤ笑って言うと、私は頭を横に振って、


「やめてください。気のせいですよ、そんなの」


と言って笑うと、ミツコさんは前のめりになった。


「何言ってるのよ。ほら、今日初めて見かけるパパさんもいるし、知ってる人もいるだろうけど、旦那さんの姿が見えないから、シングルマザーなのか、とか噂してる人もいたわ」


ミツコさんが鼻息を荒くして言うと、サキさんも頷きながら、


「そうそう!あと、うちの旦那も!あの人が噂の美人ママだろ、紹介しろってうるさいのよ」


と言ってくると、私は眉根を寄せて、


「いやよ。誰にも挨拶しませんからね」


と言ってトイレに向かうと、2人は「待ってよぉ」と追いかけてきた。

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