第9話
「ごめん田端くん。また明日にでも」
「まぁでも!田端君に罪はないわけだし?どうせ睦月とご飯食べるために来たんでしょ!いいわよ!特別に許してあげる!」
「え??」
いつの間にか夏樹は田端くんの傍に駆け寄るとぐいぐいと彼の腕を引っ張って席に着席させた。夏樹の隣の席に
「……」
「あ、田端くんのご飯焼きそばパンなのね。美味しそう!」
「え、あ、うん。そ、そうだね…?」
「アタシも今度それ買おうかなぁ!」
田端くんにぐいぐい迫る夏樹。私の方をチラチラ見ながら焦る田端くん。
うん。なにこの状況?
先程まで泣き崩れていたあれは嘘泣きだったのかと思ってしまうほどけろっとした顔で田端くんに笑いかける夏樹
そうだった。夏樹ってかなりの面くいだった。田端くんの顔も勿論好みなのだ。
いや、でも田端くんは一応私の彼氏だから。私の目の前で色目使うのは流石にどうなんだろうか。
そんな私の気持ちが伝わったのか夏樹は私を見て首を傾げた。
「睦月どうしたの。変な顔して」
「いや、なんで夏樹と友達やってんだろうって不思議に思っただけだよ。どうぞ。好きなだけイチャついて」
「は?あ、ちがうって!!イケメンに傷つけられた心を癒すならイケメンって昔から決まってるからやってるだけ!大体田端君、睦月のこと大好きでしょ!ビックラブじゃん!取る以前の問題だから!」
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