運命の配属
第1話
「新入社員の皆さんは、そこにオフィス表が貼ってありますから、各自、自分の部署に行って自分のOJT担当に挨拶してきてください。」
「はいっ!」
人事の太田さんが、緊張の面持ちで一列に列んだ私達、新入社員に声をかける。新人たちは一斉に列から離れ部署の確認をする。
私は阿久真理恵。
新入社員の仲間の皆からはアクちゃん、とか…マリリンとか、真理恵とか…色々なあだ名で呼ばれている。
隣には仲良しの川村幸代(かわむら さちよ)…通称さっちゃんが、緊張した顔で居る。
さっちゃんとは、内定式で会ってから、研修でもずっと一緒に活動してきた。仲良しの男子では、さっちゃんのお気に入りの大島渉(おおしま わたる)くんと、私が何となく気になる栗林浩(くりばやし ひろし)くんがグループになっている。
仲良し四人組?
ってやつだ。
「川村、…よかったな。
みんな同じ部署だよ。」
栗林くんがさっちゃんにそう言うと大島くんも話に入ってくる。
「マリリンもホッとしてんじゃないの?」
大島くんが私に言う。大島くんは、割と会話が自然。
そう…。
一言で言うとテンポが良い。何となく安心するんだよね…。
「うん…。よかったよ。ほんとに…」
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