第13話 喜んだのもつかの間

 フリーの仕事もアルバイトの仕事も落ち着いてくると、私はすごいことに気付くことになった。


 そういえば、私、家族としばらく話していない。


 家族?




       ☆




 ??? 私の家族って、家族は誰?




       ☆




 私って家族はいる? どこにいるの?




       ☆




 そういえば料理を作っているとき、野菜を細かく切って冷凍しておくこととか、誰かがしていたと思って、でも誰だかわからなくなっていた。

 妹がいると思って、私には妹がいたっけ?と思ったことがあった。

 気付いたら、私、私……




       ☆




 キィ、クゥ、世界っっ、私は私の家族のことが思い出せなくなってる!




       ☆




 キィ、クゥ、アル、デル、ココっっ!世界っっ!

リュイ、ルシファ……!




       ☆




       ☆




       ☆



「南、それは俺たちのせいだ。まだ早かった、まだ早かったのかもしれない」

「世界!」

「やっときみをサポートできると思ったのに、俺たちはすぐに消える」

「世界?……」

「一刻を争う。南、今のきみを守るために」

「世界……!」






 何度呼んでもみんなの声が聞こえない!気配が消えた……!




       ☆




「キィ、クゥ……? アル、デル、ココ……? リュイ、ルシファ……?」

 うそっっっ、うそっっっ

「世界ーーーーーっ!」



       ☆




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