第11話

周りには高い木々や大きな岩が点在していて、どこに寝床を作れば安全か、少し悩んだ。


「うーん、どこがいいかな…」


『まずは風の向きと雨の可能性を考えながら探すといいわね。風が強く吹く場所や雨水が溜まりやすい場所は避けたほうがいいわ。』


「なるほど、風と雨か…。それじゃあ、少し高い場所で岩に囲まれてるところがいいかな。」


俺は少し高い場所に移動してみた。そこは岩に囲まれた小さなスペースで、自然に風を遮ってくれる場所でもあった。雨水が溜まりにくいように、少し斜面になっている場所が理想だ。


「ここなら大丈夫そうだな。」


『その場所はいい選択ね。風も防げるし、地面が湿っていないから寝る場所としては最適よ。ただ、寝床を作るためにはもう少し材料を集めなきゃね。』


「わかってる。木の枝や葉っぱを集めて、寝床の基盤を作るんだな。」


俺は周囲の木から枝を折り、葉っぱを集めてきて、寝床の土台を作り始めた。手際よく作業を進めるつもりだったけれど、どんなに小さな木の枝でも、積み重ねていくには時間がかかる。


「でも、こうやって地道にやっていかないとな。」


『そうよ、敦。無人島生活は簡単にはいかないけれど、一つ一つ積み重ねていくことで確実に楽になるわ。』


モナちゃんの励ましを受けながら、寝床作りを進める。集めた木の枝を地面に並べ、その上に葉っぱを敷き詰めることで、少しでも快適に寝られるように工夫していく。


「だいぶ形になってきたけど、もう少しクッションを作ったほうがいいよな。」


『そうね、もしクッションとしてもっと柔らかいものが手に入るなら、それを加えたほうがいいわ。島には色々な自然素材があるから、探してみて。』


俺は周りを見渡し、少し歩いてみる。やがて、小さな草むらを見つけ、そこから柔らかい草を集めて寝床に追加していった。


「これでかなりマシになったはずだ。あとは風が強くなったり雨が降ったりしなければ、快適に寝られるだろう。」


『いい感じね、敦!これなら少なくとも今夜は安心して眠れそうね。』


「うん、ありがとう。モナちゃんがいてくれなかったら、どうなってたか分からないよ。」


俺はその場に座り込んで、寝床に手を触れてみた。思った以上に心地よさそうで、疲れも少し和らいだ気がした。


「さぁ、次はどうする?」


『次は、寝床が完成した後にしっかり休んで、明日また新しいことを始めましょう。まだまだやることはあるから、体力を温存しておいたほうがいいわよ。』


「なるほど…休むことも大事だな。」


そう言って、俺は寝床に身を横たえた。まだ少し体が固い感じはあったが、これからの生活が少しずつでも快適になっていくことを感じられた。モナちゃんの声が心地よく響く中で、無人島での生活の一歩一歩を踏みしめる感覚があった。


「明日も頑張らないとな…。」


『その通り!しっかりと休んで、明日からまた一緒に進んでいきましょうね。』


そのまま、焚き火のゆらめきが遠くで見守っているような気がして、俺は穏やかな気持ちで目を閉じた。無人島生活がどんどん俺に馴染んできていることを感じつつ、夢の中へと沈んでいった。

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