月にはウサギが住んでいる。🌙ムーンライト･セレナーデ🐰

第4話：シナモンはええ氏のお嬢さん。

月から執事のジャージーウーリーが来てることなんか知らない光太は学校から

帰って来て驚いた。

「ただいま〜・・・」

「あ、お帰り光太」

「ただいま、母ちゃん・・・シナモンは？」

「それなんだけどね・・・実はシナモンちゃんを迎えに羊さんとかって方が

うちに来てるのよ？」

「羊？・・・なにそれ、羊って？・・・誰？」

「いいからこっちへ来て」

で、俺は母ちゃんに引っ張られてリビングヘ。

「あ、お帰り光太」

「ただいま、シナモン」

ソファに座ってるシナモンに挨拶して彼女の横を見たら、知らない男の人が

座っていた。

「シナモン、この人？・・・誰？」

「私のお屋敷の執事のジャージーウーリーだよ」

「執事？・・・」

「・・・・ああ、執事ね」

「母ちゃん、羊じゃなくて執事じゃないか」

「え？そうなの？」

「で？・・・その執事さんが、なにしに？」

「はじめまして私、執事のジャージーウーリーと申します」

「はあ・・・どうも」

「あなたは？この屋の息子さんですか？」

「そうそうジャージーウーリー、この人私が地球に来た時お世話になった光太」

「そうですか、それはお嬢様がお世話になりありがとうございました」

「お嬢様？」

「はい、お嬢様です」

「お嬢様からなにもお聞きになっておられませんか？」

「はあ、シナモンと会ってまた日にちが経ってないもんで、詳しいことはまだ」

「お嬢様は由緒あるドワーフ族「チェックフロスティ・ベルジアン家」の末裔でいらしゃるのです」

「はあ・・・そうなんだ・・・由緒あるんだ」

「お嬢様の正式なお名前は「シナモン・ロール・ベルジアン」です」

「要するにベルジアン家は、これ見よがしに大金持ちってわけだね」

「まあ、そう言うことでしょうか？」

「で？そのジャージーウーリーさでしたっけ？なにをしに地球に？」

「お嬢様をお迎えに来ました」

「え？お迎え？・・・・シナモン帰っちゃうの？」

「帰らないよ・・・帰るわけないじゃない」

「でも迎えに来たって？」

「だから帰るつもりはないから、ジャージーウーリーだけ帰ればいいんだよ」

「なのに居座っちゃって」

「ジャージーウーリーさんも俺んちに居座るんですか？」

「あ、必要経費は出してくれるって・・・ジャージーウーリーさんが・・・」

って綺麗さんが言った。

「タダ飯を食わせとは言いません、光太さん」

「なんでもおっしゃっていただければ・・・私に出来ることならお手伝い致します」

「薪割りでも風呂沸かしでも・・・綺麗様」

「今時、薪割りなんかありませんよ、いつの時代のこと言ってるんですか？」

「そうですか？・・・ではお買い物でも・・・」

「男性にお買い物なんか頼んだら、値段に関係なくいいモノしか買ってきません

からね」

「なにもしないでいてくれたほうが助かります」

って綺麗さん。

「なるほど・・・では光太さんを毎朝、学校へ送って差し上げるって言うのは？」

「学校へ通ってらしゃるんでしょ？」

「はい、通ってますけど・・・送るって？」

「私ね、これでも瞬間移動できるんです」

「私以外、余分にひとりくらい一緒に運べますから」

「まじで？・・・ドワーフ族ってそんなことできるんですか？」

「私はドワーフ族の中でも魔法使いの部族に入りますからね」

「え？じゃ〜シナモンもそんなことできるの？」

「私？・・・私はエッチに特化してるからあらゆるテクニックを熟知してるの

これは生まれながらね・・・しかも今、丁度発情期だし・・・試してみる？光太」

「お嬢様、そう言うはしたないことを人前で言うから旦那様や奥様から怒られる

んですよ」

「試してみる？って言った？」

「シナモン・・・そう言うことって母ちゃんがいない時に言ってくれる？」

「母親の前で、うんって言えないだろ？」

つづく。