第7話

気合いが入りすぎて化粧が濃くなってしまい直そうと思ったけど、時間もなかったので急いでクローゼットの中から服を取り出す。

 


 

千鳥柄のタイトスカートに、袖の部分がレースになったブラウスを着て、黒のヒールを履いて約束の場所へと向かった。

 

 



賑わう夜の街でカツカツとヒールの音を鳴らしながら、目的地まで歩いていると、次から次へとやってくる男共にうんざりする。

 

 



 

「ヒュ~、超イイ女~!」

 

「ありがとう。あなたも素敵よ。」

 

「お姉さん、俺と遊ぼうよ!」

 

「ごめんね、年下には興味ないの。」

 

「連絡先教えて~!」

 

「あなたの教えてくれる?覚えて後で連絡するわ。」

 

 

 

 

寄ってくる男共を適当にあしらいながら、やっと居酒屋の前までたどり着くと、3人の女性がこっちに手を振って待ってくれていた。

 



 

「遅いぞ!つぅちゃん!!」

 

 

お人形さんのように可愛らしい顔立ちをしている姫乃。

 

 


 

「まーたナンパされてたんでしょーが。」

 

 

呆れた目で見てくるのは元レディースの友香。

 

 


 

「早く入りましょう。」

 

 

黒髪ストレートのお淑やかなお嬢様、杏奈。

 

 

 

皆、中学からの友人達である。

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