第3話

『すみません…ありがとうございます』



『奥様の好きな色はわかりますか?』



『赤…です』



『では、赤い薔薇が良いですね。赤い薔薇の花言葉は「愛情」「貴女を愛しています」です。赤い薔薇をプレゼントすることで、旦那様の想いを奥様に分かって頂けるといいですね』



『そんな花言葉があったんですか…そうですね、本当に…』



もしかして、奥様は、薔薇を飾ることでこの男性に対しての「愛情」を表していたのかも知れない。



それに気づいてもらえなくて、しかも、浮気されたとしたら…



とっても、悲しかっただろうな。



『何本の花束にされますか?』



『…どうでしょうか…すみません、悩んでしまいます…』



『今の奥様への愛情を示す花言葉は、きっと「死ぬまで気持ちは変わりません」とかですかね…』



『そ、そうですね』



『実は、花には本数によっても花言葉があるんです。でも、その花言葉にしようとすると、薔薇の本数は4本になります』

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