病院
三年ちょい癌と戦い続けて、今年に入ってからは肺炎で入院していた。毎日のようにお見舞いに行った。父さんは毎日、忙しい合間を縫って来ていたらしい。
急変だった。最期に寄り添っていた父さん曰く、最後は支えてないと心拍数が60以下に下がる状態だったようだ。痛い、苦しいと言いながら最期まで母さんは頑張っていた。
亡くなって数時間は、自分は泣き続けていた。妹も咽び泣いていた。父さんは滅多に泣かない人ではあるが、目を赤くして、悔しそうに俯いていた。
程なくして、父さんは母さんの父親にあたる、自分からしたらじいちゃんを迎えに行った。日の出がまだ上がってない時間帯に。
残された妹と自分は、現実か夢か分からない状態で母さんの思い出を泣きながら語り合っていた。
じいちゃんが病室に来たのは、日の出が上がり始めた頃である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます