第7話 オムライスで好感度アップ!チート治癒魔法!

その後異世界に行って鶏をさばいたら魔石が出て来た。魔石は生産に使ったりMPを肩代わりするものらしい。MP無限なんだけどね。


何羽か狩ってストックしたのは言うまでもない。殺生嫌いとか言ってた自分が恥ずかしい。私の中で異世界が作業ゲー化してきたのである。

私は集めたりストックする作業が大好きなのだ。

森の入り口付近で片っ端から鑑定しながら薬草や野草を集めた。何故か玉ねぎがあったのでそれを掘り起こし、地球に帰還しまた掘る。

疲れたのではじまりの部屋で少し眠り、再び作業。

何だこの玉ねぎと薬草の数は!!!我を忘れて作業に没頭してしまった!


私はクリーンし、鶏ももとささみと玉ねぎを持ってキッチンへ。

「とにかくなんか作らないと!今あるものでできるものは…えーと!」

父親にご飯を作るとメールしてインターネットで材料からレシピを調べる。


しまった。もう6時だ。


「食中毒菌はありますか?寄生虫は?」

『ありません。』

カンピロバクターとか地味に怖いんだよな。潜伏期間長くて風邪みたいな症状なのに、治ってからギランバレーとかなるとかそんな話を聞いた。

玉ねぎに菌が無い事を確認して一個はスライサーで薄切りして水にさらす。


そしてもう一個は微塵切りして、フライパンに油と共に入れて油を絡めて弱火放置。普通は炒めるんだけど面倒なのでこれで良い。

薬草は生食できるらしいのでクリーンして一口。サニーレタス程度の苦味。食えるな。

鶏ももを玉ねぎのフライパンに入れて炒めてご飯とケチャップ、ウスターまーぜまーぜー。このまーぜまーぜは料理動画の人が言ってたのでつい言ってしまう。


ところどころご飯の白い部分やかたまりがある。でもまあ良いか。プロじゃないんだし!

チキンライスを皿に盛ったらラップしてフライパンをクリーン。父親が帰ってから仕上げしよう。

私はささみを茹でて手でほぐして、薬草、水を切った玉ねぎ、ささみと盛り付ける。胡麻ドレッシングをテーブルに。


はうー。遅い。遅いなあ。

これだから母親が出て行ったのだ。


「ただいま。遅くなってごめん。」

申し訳なさそうな父親。

「何言ってんの。働いてない私が文句いう訳ないよ。仕事お疲れ様。仕上げるから待ってね。」

チキンライスをレンジで温めながら、フライパンにサラダオイルとマーガリンを入れた。バターじゃないのが玉に瑕。


とき卵3個を熱したフライパンに入れシリコンスパチュラで勢いよく混ぜる。とろとろになったらレンジから出したチキンライスに滑らせて乗っける。ああ!!よれた!!!まあ良いか!素人だし!

「先食べて。」

振り返ると父が泣いていた。

「ええ!また?!大丈夫なの?!鬱なの?!」

二個目は綺麗にできたので、食べずに待っていた父のと変えようとしたが頑なに拒否された。

「お前がお父さんに作ってくれた初めてのオムライスなんだ。」

いや何言ってんの?!そんな大袈裟なこと?!


でもそうなんだ。

私なんもしてこなかった。

朝起きれば父は仕事に出てた。帰宅しても自室のドアは閉め切られていた。食費や光熱費、家賃を払う父の苦労を想像しようともしなかった。私はこの家の中で、ただの重荷だったのだ。


「今までなんもしなくてごめん。まだ働くの怖いし外出るの怖いけどちょっとずつ頑張るから。」

「そうだな。うちに事務で入るのはやっぱり嫌か?在宅でもできる仕事はあるよ。」

「怖いよ。社員の人に嫌われる。」

「そうかな。結構多いと思うけど。」


それから佐々木さんに会った事を話した。

「この三月から代理らしいよ。本業はWEBデザイナー兼イラストレーターさんだと思うけど、それだけでは収入が心許ないとかで管理の方もやる事になったとか。ほら、身近にも居ただろ?別に恥ずべき事じゃないんだ。」

「そうだけど。会社で嫌われるのは怖いの。ほんとに。」

「会社であったこと、話す気にはなれないか?お父さんはこれでも所長だから、少しは相談に乗れるよ?」

「もう済んだことだから。」

私は食器を下げ、普通に洗い物をして自室に戻った。


『先取り報酬 イベントオムライス 治癒極小 関屋豊好感度アップ』


はぁ?!


擦りむいたのか手のひらを怪我していたので治癒極小をかけると綺麗に治った。

私は頭の傷にも治癒極小をかけた。ほっぺの吹き出物に治癒をしたら治った。まさか!まさかまさか!シミに治癒!うおおおお!!!

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