現状維持
第1話
“ジリリリリリリリリリリリリ”
けたたましい目覚まし時計の音と共に、僕は目を覚ました。
時計を見て、普段通り起きれたことに安堵したと同時に、少しばかりの息苦しさを覚える。
ノロノロと起き上がって、用を足し、コンビニで買ったパンを頬張り、歯を磨いて、制服を着、靴を履く。そんな普段通りの行動の中でふと、考えてしまった。
学校に行かなければ、あんな惨めな思いをしなくていいのだろうな、と。
吸った息がひゅう、と鳴った。少し焦る。
馬鹿馬鹿しい。 そんなこと考えるだけ時間の無駄だ。 僕には今、あそこに行く以外にできることはない。
心の底に染み込むよう、反芻する。
ふう、と息をついて、ドアを開けた。
そこには疑う余地もない快晴の空。
それを否定するかのように、蝉達が僕に罵声を浴びせる。
鉛玉を引きずりながら、僕は学校へ歩き出した。
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