第10話

「あたしは平気だよ。辞めないし」



と言うか、三年生のマネはもう引退したし、二年生はマネがいなくて。



あたしが辞めたらマネージャーはいなくなる。



「そっか。大変だったら俺等も手伝うから」


「うん」


「ありがとな。じゃあ、また明日な」




無邪気に笑う彼。



そんな彼みたいに素直にあんまり笑えないあたしは、少しだけ笑みを作って手を振った。



すごくモテる彼。




…彼が好きになるような子はどんな子なんだろうか。



綺麗なのかな。



可愛いのかな。




中学の時からって、もう何年も好きなのかな?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る