「それにしても、ハゲヤマさんウザかったな・・・。」

「お前今ハゲって言っただろ。」

ビールで口に残った麺を流し込んで和泉を見た。

わざとらしく小首を傾げて。

「え？和泉がそう思ってるからそう聞こえたんじゃない？」

「バカ。お前本当にオレらの前だと口わりーな。」

「えぇ～？綺麗事言うの嫌いなだけだって。」

「竹山さんが禿げてないとか？」

「あの人、今時珍しくわかりやすくズラだよね。」

噴き出す和泉。

自分だって思ってるくせに。

和泉は思っててもそういう事はあまり言わない。

前にそれを綺麗事だと罵ったら作戦だと言われた事がある。

けど、和泉が真面目で優しい男だなんて事、あたしにはバレバレだ。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい