第13話

「夜、彼が仕事から帰ってきて、ソファでキスしてたんです。最初は軽く唇を重ねるだけだったけど、彼の手が私の肩に滑ってきて、トップスの裾を捲り上げてきました。お腹を撫でられて、ちょっとくすぐったくて笑っちゃったんですけど、唇をまた重ねてきて、ぼーっとしちゃって、流れに身を任せてました。そしたら彼が『シャワー浴びてないのにいいの?』って笑いながら私に聞いてきて、私をソファに押し倒して…」


言葉は止まらない。


「彼の指がブラの下に潜り込んで、胸を揉むみたいに動いて、私、声が出ちゃったんです。キスが深くなって、彼の舌が絡んできて、熱くて息ができなくなりました。そのままベッドに連れてかれて、彼が上に乗ってきて、スカートを脱がされて、下着越しに太ももを撫でられたんです。指が内ももを這うたびにゾクゾクして、最後は彼が私の腰を掴んで、彼のモノがゆっくり入ってきたんです。熱くて、硬くて、最初は少し痛かったけど、彼が優しく動いてくれて、だんだん気持ちよくなって…頭が真っ白になって、彼の息づかいしか聞こえなくなりました‥」


「か、彼のモノは、大きい?」


「平均的な、サイズが分からないので」


「今までの経験人数は?」


「‥一人だけです」


「本荘さん的には?」


「そう、ですね。大きいと思います」


「本荘さんは、責めるほうが好き?」


首を傾げた。「えっと、行為の最中、責めるか、責められるか」と聞くと、あぁ、と納得したように頷き答える。


「私は、責められる方が、好きで、す‥ぅ、あ」


沙耶の顔が真っ赤になり、目を潤ませる。彼女は膝をつき、掠れた声で「なんで?こんな」と顔を手で覆った。


充分。もう、充分だ。効果はしっかり確かめられた。このアプリは本物だ。

アプリを見る。残り、300秒。


‥さ、最後に、一つだけ。


「いや、こんなの、嫌‥」


「す、スリーサイズを教えて下さい」


彼女が驚愕の表情を見せる。首を横に振るが、またもやピアスが起動音と共に今日一番の輝きを見せると、ゆっくり立ち上がり、「あ‥知らない、です」と答えた。


「し、知らない?」


「はい‥測ったこと無くて。体重は、41kg‥でも、知りたいのは、スリーサイズ、ですよね?」


感情の無い声でそう聞かれ、頷く。こういう場合は、どうなるんだ。


「どうしよう。答えなきゃ。答えたいのに‥」


本荘沙耶は困った顔をし、考えていた。そして、あ、という声とともに俺の腕を掴んだ。


「来てください」


「え?」


彼女の華奢な腕からは想像できないほどの力で引っ張られる。そして俺は、店の裏口から中へと連れて行かれた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

セックスしないと死?!怪し気なアプリをダウンロードした結果、俺の人生が終わった。 本田 壱好 @shokichi-hukukado

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ