天照神が祭られる天宗神社へ向かう魔導馬車の中でこの世界で『神』と呼ばれる存在について考えていた。転生する前に話をしていたのは管理人と名乗って『神』では無いと否定していたせいか、この世界には『神』への信仰は無くまつる場所は無いと思い込んでいたがやはり儀式の名目上『神』として認識され信仰されなくてはないのだろうか?ふとこの世界の住民が『神』に対しての認識具合が気になったので両親に聞いてみることにした。

「お父様、お母様天照神とはどういった存在なのですか?実在するかたなのですか?」

首をかしげながら父ハヤテが答えてくれる。

「ああ、そうか普段の家庭教師の授業には神道は無いものな。天照神は実在するぞ?この日の本連邦のある島の創生時から民の安寧に勤めておられるし豊穣祭りなどの時には降臨される事も有る、祝福の儀式の際もお姿は現されないがご神体から祝福の光を発せられるので身近に感じられると思うぞ。」

まじかーじゃあのぶっ飛んだ感じの管理者とは別にいるんだなぁ。じゃなぜあの時は居なかったんだろう?面倒ごとは部下にお任せって感じなんだろうか

「そうですか、では感謝を持って儀式に臨まないといけませんね。」

「うむ、そうすると良い。きっとその感謝が届き良い結果が得られるだろう。」


そうこう言っているうちに魔導馬車が神社へと到着しいよいよ儀式を受ける時間となった。

「それでは本日はめでたくも祝福の儀式を迎えた10名を順番に執り行います。進行は神主である私ショウノスケが務めさせて頂きます。それでは一番目の方から前へお進みください。」

順番が最後みたいなので後ろの方で静かに待っていると前の方でご神体が淡く光るのが見えた後しばらくして歓喜の声が聞こえた。実際どんな力が授けられたかは本人にしか見えないので希望が有れば鑑定士が情報を開示してくれるみたいだ。

すると父が「リョウは公家の人間で今後の教育方針に関わることだから鑑定士に情報の開示をお願いしてもよいか?」

と言われしばらく考える振りをする。(いやぁ~まずいんじゃね?ユニークスキル二つ持ちとかばれると不味い事にしかならない)

返事に困ってると母が当然と言わんばかりに勝手に答えた。

「立公子もシンヤが15歳の成人で職業を与えられるまで出来ないし、もしシンヤの与えられた職業が元首見習いで無いならばリョウの成人まで待たねばなりません。さらにリョウにも元首の職が与えられなければその先にまで考えなければなりません、であればやはり現時点では情報を開示し元首になれるよう育成すべきです。これは公子としての務めでもあります。」

まじか~逃げ道無くなっちゃったよ。どうしたもんかねこれ。


あれこれ考えているうちに当然順番が回ってくる訳で呼ばれて行かない訳にもいかずご神体の前へと進んだ。神主がもじゃもじゃの紙が付いた棒を振ったとたん周りに今までとは違う強烈な光が発せられそれが収まった瞬間目の前が又あの時のきれいな青空の空間へと変わった。

「やっほー感覚的にはお久じゃ無いけどおひさしー!!管理者の天照だよ~」

ってお前が天照だったのかよ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る