兄は最強、姉は人気者、それじゃあ僕は?
小春凪なな
優秀な兄、人気者の姉、平凡な僕
「むーつきっ!」
「うわっ!?」
学校からさぁ帰ろうと歩いていたら後ろから突撃されてふらつく。
誰だ、と考える必要なく直ぐに正体はわかった。
「急に飛びつかないでよ……花日姉さん」
「ごめんごめん。…それで睦月!今日の夜ご飯は何〜?」
「えっと、今日は中華にする予定。餃子と炒飯と麻婆豆腐、あと中華スープかな」
「キャー!さすむつ!」
「さすむつって…」
今日の献立を聞いて黄色い悲鳴を上げている花日姉さんだが、普段は黄色い悲鳴を上げられる方だ。
サラサラの茶髪は肩口で切り揃えられ、パッチリした瞳にスッとした鼻、ふっくらした唇は学校の男子生徒のみならず女子生徒まで魅力する学校のアイドルである。
そんな立場だと嫉妬されそうだし変な輩が湧きそうだが、現実は同級生はもちろん先輩後輩までほぼ全員と関わりがある。それはきっと顔だけではなく素直な性格もあるのだろう。
「明日はダンス部だからいっぱい食べなきゃ!」
昔からダンススクールに通っており、部活もダンス部で体育祭で踊った時は生徒のみならず親御さんの視線も惹きつけていた。
「ふんふふーん♪………ゲッ」
「どうかしたの………あぁ。
「やぁ、花日に睦月」
ルンルンの花日姉さんが乙女らしからぬ声を上げたがその先に千星兄さんがいて納得した。
千星兄さんは穏やかで優しく、その上文武両道で花日姉さんと同じく顔立ちがいい。僕と日花姉さんが通っている高校で数々の逸話がある。
花日姉さんと同じく尊敬しているし性格が悪い訳では無いのだが………。
「なんでいんのよ。大学生でしょ?」
「今日は取ってる授業が少なくてね。早く帰れたんだよ。でも花日、人を見て『ゲッ』なんて声は上げないでくれ」
「あれ?どうして自分だと思ったの?心当たりでもあるの〜?」
花日姉さんと千星兄さんは相性が悪い。隙あらば口論するし止まらない。
「そうだね。昨日も楽しみにしていた僕のプリンを勝手に食べた人だからね」
「そ、そんなこ、ことを、する訳が、なっなななな………」
「まぁ、替わりに今朝1つだけ残ってたドーナツを貰ったしいいんだけどね」
「キィィィ!あのドーナツ食べたのやっぱり兄さんだったのね!」
「………はぁ」
もう家が見えているのに着かないなぁ。
千星兄さんと花日姉さんの口論はまだ止まらない。現実逃避して無視したいところだが、そうすると口論は本当に止まらなくなる。本当に止まらなくなる。
口論に夢中で家に着いたのに鍵を開ける気配がない2人の間を抜けて鍵を開ける。さっさと入りたい気持ちを抑えてドアを開けたまま2人に聞こえるように言う。
「…冷蔵庫にティラミスがあるんだけど、忙しそうだし食べな…」
「「食べるッ!!」」
「じゃあ、早く手洗いうがいしてね」
「わかったよ。ふふっ睦月には敵わないぁ」
「ティラミス楽しみー!」
無事に口論が止まった。やはり甘味は世界を救うのか、いやこの家は既に救われた。
また口論が始まってしまう前にさっさと準備をしなくちゃ、と3人だと手狭になる玄関で靴を脱ごうとした。
「うわッ!?」
ドアが閉まる音が響いたのと同時に玄関の床が発光した。
目が眩んで思わず強く瞳を瞑る。
次に瞳を開けた時に写った景色は家の中なんかではなく、薄暗い場所だった。暗くて一瞬驚くが直ぐに慣れてここが石造りの室内だとわかる。
千星兄さんと花日姉さんも近くにいた。
「ッ!…2人とも無事か?」
「兄さん!えぇ無事よ。睦月は?」
「大丈夫だよ」
「それなら良かっ、たって擦りむいているじゃない!」
「ヨウコソ。ワレラガオウコクへヨビダシタノハ…………」
「本当だ。手のひらを擦りむいてるね。早く消毒しよう」
「バンソーコー持ってるわよ。消毒終わったら貼るからね」
「そんな大袈裟な………」
「「大袈裟じゃない」」
全員無事だったのだが、僕の怪我に2人とも大袈裟に反応する。こんな時だけテキパキと阿吽の呼吸で動いてあっという間に手当が終わった。
「…………攻メラレテイルノダ。王国ノ危機ヲ救ッテホシイ。ソレガ呼ビダシタ理由ダ。名前ヲ教エテホシイ」
ちょうど魔法使いっぽい服装のお爺ちゃんの説明も終わったようだ。始めはカタコトだった言葉が驚異の速度で上達している。いや、翻訳が上手くなっているのか?
呼び出した理由は恐ろしい魔物が攻めてきた。宝物が奪われ、女性が攫われている。だった。
「わたしは…………」
「待った。名前は教えない方がいい」
「…なんでよ?」
「逆に、誘拐犯に名前を教えたいと思うの?」
「・・・思わない」
早速お爺ちゃんに名前を教えようとした花日姉さんを千星兄さんが止める。千星兄さんの説得に花日姉さんは納得し、日花姉さんの次に言おうとしていた僕も納得した。
「…?イカガナサレタ?早ク名前ヲ」
「その前に幾つか訪ねたいのですが、宜しいですか?」
「…ダメダ。早ク名前ヲ」
「我々は戦いなんてしたことはない。兵士の経験もないし攫われているという女性もいる。それなのに戦場に行けと言われても頷けない」
「…ソナタ達ニハ強力なスキルガあるはずダ。ソレガあれば問題ない」
「強力なスキルと戦場に立つことは違うでしょう。あったとしてもさっき言ったことは変わらない」
断られても強引に訪ねた千星兄さんにお爺ちゃんは苛々している。
「ソモソモ契約は既に成っている!断るなど許されない!」
「はぁ?そっちが勝手に呼び出したのに契約まで勝手にやったの?頭沸いてんじゃない?」
「・・・・・仰せのままに」
「………?」
花日姉さんがキレるとお爺ちゃんが少し考えて畏まった言い方をした。不思議に思っているとお爺ちゃんが僕たちを視た。
「………成る程。素晴らしい。いやしかし…コレは、いやそれでも充分………」
視られた。と思ったのも束の間で、お爺ちゃんは既に視線を下げていた。だがブツブツと呟いている。千星兄さんの言ったとおり信用出来なさそうだ。
「私に話し掛けた男が【
興奮気味にお爺ちゃんがそう言った。途端に部屋の壁でずっと静かにしていた人達が『おお!素晴らしい』『これならあの魔物どもを駆逐できるぞ!』と騒ぎ出す。
「老師!最後の者は何のスキルですか?」
気になったらしい1人が老師…あのお爺ちゃんに訪ねる。流れ的に僕のスキルだろう。
「あぁ、あの者は……【その時に備えて休憩せよ】だ。私も初めて視たスキルだ」
答えた老師の言葉に『は?』と言ったのは何人いただろうか?
暫く静寂が支配した。誰かが『ダブルなのか?』と呟いたのをきっかけにざわめく。
「……トリプルですらないのか!他2人はフォースなのに!」
「いや、フォースを2人も呼び出せたからこそ、ではないか?」
「だがそれでも………」
以下、老師の言葉の硬直から解けた壁の人達のコメントである。
好意的ではないのがよくお判りになっただろうか。
「静かに!…確かに初めて視たスキルだが、せっかく喚び出したのだ何かしら使えるだろう」
「そうですな!せっかく大勢を使って召喚したのですし研究棟にでも連れて行って役立つようにしましょう!おい!」
「「ハッ」」
地味に傷付いていると話が進んでいて両腕を騎士に掴まれる。
「研究棟まで連行しろ」
無慈悲に告げられた命令に騎士は動き出し、研究棟とやらに向かい始めた。
「…おい」
だが、たった一言が部屋の空気を変えた。
「ふざけるなよ。さっきから聞いていればクソな内容をペチャクチャと………不愉快だ」
「うんうん。大切な弟なんだよ。…その汚い手をさっさと離せ」
後ろで見えないけれど、この声は絶対に千星兄さんと花日姉さんだ。ガチギレしてるなぁ。
「いくら貴方がたでもそれは聞けませんな」
「ハッ、じゃあ離させるまでだ!」
老師はすげなく断ったが千星兄さんと花日姉さんは予想済みだったようで言い終わる前に動き出していた。
千星兄さんは僕の左腕を掴んでいる騎士の足を蹴り体制が崩れたところ、手を掴んで捻る。最後に頭に膝蹴りを食らわせて騎士は倒れた。
日花姉さんは僕の右腕を掴んでいる騎士に近寄り、腰にぶら下がる剣をスルリと拝借した。花日姉さんには重そうだが上手く立ち回りそういうダンスのように騎士を斬りつけ最後は腹を蹴って吹き飛ばした。
「大丈夫?怪我してない?」
「直ぐに出ようこんなところ。1秒でもいる価値がないからね」
本当に戦闘初めてなんですか2人ともめっちゃ強いじゃないですか。と心の中ではなんやかんや思っているが、助けられるまで震えていた小市民である。花日姉さんが差し出した手を掴み、立ち上がると誠心誠意お礼を言う。
「ありがとう兄さん、姉さん」
「何をしたのか分かっているのか!?役立たずだぞ!2人と違ってダブルだった平凡極まりないソイツを助けるなど!」
「アァ゛?せっかくのお礼がノイズに邪魔されたんだけど。アイツぶっ殺してもいいよね?」
「うーん、結構強いみたいだからなぁ。………でも2人なら何とかなるかもしれないね。殺ろう」
僕のお礼と老師の声が重なったことで花日姉さんの怒りが更に上がってしまった。千星兄さんはストッパーにはならず2人は殺る気満々だ。
「僕はいいから早く出よう」
「でもアイツが……」
「何も今すぐやらないといけないってわけでもないでしょ?なら今はここから逃げる方を優先しようよ」
「…そうだね。ごめん、ちょっと怒りで冷静さを失ってたよ」
「むぅ…仕方ない」
何とか2人を逃げる方向に促して逃げる。
「逃がすな!」
老師の一声で追手が数多追い掛けて来たが、『逃げる』ことに集中した千星兄さん花日姉さんの前には無力で、バッタバッタとマンガのように吹き飛ばしながら突き進んだ。
◇◇◇
「あーーー!ムカつく!やっぱり一発くらい食らわせればよかった」
千星兄さんと花日姉さんの活躍によってあっという間にお城から出られた。そう、お城から、僕たちが召喚されたのは洋風なお城の1室だったのである。
そうしてこれまた千星兄さんが拝借したらしいこの世界の硬貨を使って宿屋に入った第一声が先程の日花姉さんの言葉だ。
「いや、あの時は怒りで賛成したけど止めて正解だったよ」
それにしても、うーん。2人の活躍に比べて僕の活躍なんて騎士に連行されたくらいのものでは?2人に足向けて寝られない。
「なんでよあんなクソジジイ一発くらい…」
「あの老師とか呼ばれていた人が部屋にいた中で1番強いみたいだからね」
「え?兄さんなんでそんなことわかるの?」
「ふふっわかるよ。スキル【洽覧深識】のチカラでね」
千星兄さんの活躍が留まるところを知らない。千星兄さんによると、【洽覧深識】は知識を得る、知識を記憶する、知識を扱う、ことに長けたスキルで老師にスキルを視られた…鑑定された時に【鑑定】の知識を得て他の人たちを鑑定したらしい。もう千星兄さんのことは拝まなければ罰が当たるかもしれない。
「あの老師はスキル【博学者】を持っているみたいだ。効果は知識の記憶力上昇が主で複雑な魔術でも精密に記憶出来るから重宝されているみたいだね。ボクたちの召喚を取り仕切ったみたい」
「ふーん。じゃあ召喚しようと言い出したのもあの老師なの?」
「いや、それは違うみたいだね。老師がひ、オネエサンに急に畏まった言い方をした時があっただろう?」
「あぁ、『頭沸いてんじゃない?』って言った後に『仰せのままに』って言ったやつ?」
「うん。それを言った時、どうやら別の場所にいる人と連絡を取っていたみたいだ。召喚のスポンサーはその人じゃないかな」
凄すぎる。もうヤバいとしか言えない。千星兄さんは既にスキルを使いこなしている。
花日姉さんは老師を含めてそのスポンサー、たぶん王様だろうと予想されるのもぶっ殺そうと千星兄さんにアレコレ聞いている。
「…ふーん成る程ねぇ。【八面玲瓏】ってそういうスキルなんだ」
「…………兄さん、姉さん少し休まない?何か作るよ」
花日姉さんのスキルを千星兄さんが教え終わったところを見計らって提案する。役立たずな僕に出来るのは料理を作ることくらいだから。
「そうだね。ちょっと休もうか」
「でも危険じゃない?ここって敵の本拠地の中みたいなものでしょ?」
「いや、それは城にかけられていた結界を2人個人と部屋に張ったから大丈夫だよ。会話がわからなくなる効果もあるみたいだしね」
千星兄さんが有能過ぎる。それは兎も角、何を作ろうか。ストレスな所から逃げたばっかりだし2人の好きな食べ物がいいよね。
「早速買い物に………あ」
「どうしたの?」
「ここって異世界だから食べ物違うよね?どうしよう」
「うーん。それなんだけど………一回試しにスキルを使ってみてくれないかな?」
「わぁイイね!私もスキルみたい!」
宿屋に行くまでに見た八百屋の野菜は見覚えのないものが多かったのを思い出して悩むと千星兄様がありがたい提案をしてくださった。花日姉様もその提案を支持なさったので一般人の僕は粛々と従う。
「ええと、【その時に備えて休憩せよ】」
よく分からないがスキルを使う、とイメージすると強く光ってナニカが溢れ出た。
「…これは、タブレット?」
光が収まったので目を開くとそこにはタブレットが浮いていた。頭に(?)が浮かぶが今は置いて、タブレットを触る。
幻ではなくちゃんと実物だったタブレットは3つのアプリがあった。ナイフとフォークが交差したもの、三日月と星のもの、家のもの、他には1つもアプリがない。
とりあえずナイフとフォークが交差したアプリをタップしてみる。
――――ドンッ!
タップした瞬間キッチンが部屋に現れた。
「これは…使えるのかな?」
試しに蛇口を捻ると水が出る。コンロのツマミを捻ると火が点く。アプリを見ると冷蔵庫やお玉とフライパンマークの欄があって冷蔵庫をタップすると野菜や肉、魚に果物まで多種多様な食材があるらしく試しにトマトをタップすると手元に出た。
「凄いなぁ」
「うん、うん!本当に凄い!あのクソジジイ、やっぱり目が腐ってたね!」
そこまで確認したところで千星兄さんがポツリと零し、花日姉さんが嬉しそうに笑う。
「そうかな?…そうだ。何かリクエストはある?これなら何でも作れるよ」
お玉とフライパンマークにはフライパンに鍋はもちろん食器まであり、フライパンをタップするとやはり出てきたのでこれは料理が出来ると見て間違いようだ。
さっきのお礼も兼ねて2人のリクエストを聞くと千星兄さんはご飯系、花日姉さんはスイーツだったのでちゃちゃっと作れる親子丼とホットケーキにする。
少し手が空いた時に他のアプリを確認すると三日月と星のアプリは入浴と睡眠に関するものでバスタブが出せたり、寝具が出せたりするようだ。
お家のアプリは防犯と防音などのプライバシーに関するものだった。千星兄さんの結界があるけど重ねて悪いことはないだろうし、と防音に視界を遮る結界と侵入者に電撃を食らわせる防犯の結界を張った。
「「「いただきます」」」
そんなこんなで料理が出来たので2人に出して食べる。
「美味しい?」
「うん!美味しいよ!私の好きな生地がしっかり目のホットケーキだし、さすが私の弟!」
「鶏肉はふっくら柔らかいし卵はトロトロだし料理上手だねボクの弟は」
味見をして味に問題ないのは分かっていたがやはり気になるので訊くと好評価が返ってきた。
和気あいあいと食事をしながらこれからのことを軽く話し合い、三日月と星のアプリで入浴して寝具を出す。
「はぁぁ~。お布団サイコー」
さっそく潜り込むとお日様の香りがするフワフワのお布団に包まれた。思わず頬が緩んでしまう。
「ふふっ本当に昔から好きだよね、睦月は」
「うん。好き」
お布団はサイコーだ。なんか幸せな気持ちになれるし寝ている間は誰にも邪魔されない。更に起きた時にフワフワのお布団に包まれていると幸せな気持ちで起きられる。
因みに日花姉さんが名前を呼んでいるが千星兄さんと僕が張った結界の効果を視た千星兄さんの判断で呼んでも問題ないとオッケーが出ている。
「あはは、それじゃあ寝ようか。そのタブレットでアラームもセットしたんだよね?」
「うん。たった4時間後だけどね」
「いいのよ!だってねぇ?うふ、ふふふふ………」
「確かに起きた後のことを考えると楽しみだね」
これからの打ち合わせの結果、たった4時間しか寝られないのは残念だが千星兄さんと日花姉さんの怒りがそれくらいしか持たないから仕方ない。悪いのはお城の人達だ。
起きた後の行動に憂鬱なような楽しみなような複雑な気持ちになりながら直ぐに眠りについた。
◇◇◇
パッチリと目覚めた。
「おはよう睦月、と言っても真夜中だけどね」
「おはよう千星兄さん」
「なんかスッキリ目覚められた気がする〜」
「日花姉さんもおはよう」
「うん!睦月おはよ〜」
全員目覚めよく起きれたようで、寝起きが悪い日花姉さんも3分と経たず布団から出た。そのまま出掛ける準備をする。
「さぁ!出発しよう!」
「…うん?」
準備完了して出掛けるのみ、となったところで千星兄さんが首を傾げた。
「…【天下無双】ってスキルがある」
「へ〜。兄さんそんなスキルあったの?」
「いや、寝る前に確認した時にはなかったよ。間違いない」
「じゃあどうして急に?」
「………説明を見る限り睦月のスキルの影響だね」
「僕の?」
「ああ。説明には『時限スキル。空晴睦月のスキルの影響を充分に受けた者にのみ発動する。そのチカラは天下を制し、あらゆる存在がこようと無双の逸話は止まらない』って」
「さすむつ!」
どうやら僕のスキルで充分な休息が取れると時限スキル【天下無双】が得られるそうだ。強そうな名前の通り効果も強く、身体能力上昇、スキルの効果上昇と破格の効果が得られる。
「これからしようとしていたことを考えるとお誂え向きだね。それにしても【その時に備えて休憩せよ】ってスキルの『その時』は戦いの前にってことだったのかな?」
「さぁ、僕には何とも…」
「さすが睦月!私の弟サイキョー!でイイじゃん!それに、これから城に侵入して宝物を盗んじゃおって時にピッタリだし、早く行こー!」
「そうだね。勝手に召喚した挙げ句、睦月を研究棟になんて連れて行こうとしたアイツらに痛い目を見せないとね」
美人がやる気を見せている顔は美しい分、余計に恐ろしいのだと思ったことは蓋をしておこう。
そしてその日の朝、城の宝物庫の中身が盗られ、国宝も盗られたと城の内部はてんやわんやするのだが、その時には既に街を出ていた僕たちは知らないことである。
兄は最強、姉は人気者、それじゃあ僕は? 小春凪なな @koharunagi72
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