第6話

俺はコンビニでビールとワンカップをカゴに入れた。


レジでポケットからしわしわになった万札を出す時、ふと思いついて、スポーツ新聞もその横に並べた。


レジ打ちの陰気そうな女子高生は、黙ったままスポーツ新聞を勘定に入れた。



コンビニを出るとき「陰気」なはずの女子高生は、バイト仲間と黄色い声を張り上げていた。



「匂い、わかったー!?いまの客、最低っ昼間っから酒臭いのー」



くそがっ



俺はコンビニ前の路上にまた唾を吐いた。

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