C・D級の寄せ集めパーティーに、E級の冒険者。
ダンジョン第5層という浅層に現れたのは、見覚えのない異形のボスだった。
巨大な一つ目は人間のような二つの目へと変わり、鈍重な棍棒は鋭利な刃へと姿を変えている。
「どうやらボスの様子がおかしいですね」
――その違和感が、全ての始まりだった。
倒した巨人を前にパーティーメンバーは浮かれるが、E級の俺だけは直感していた。
まさか、まだボスは死んでいない—?
誰もが油断していたその時、巨人の体に“赤黒い変化”が現れる。
それは死ではなく、第二の覚醒にすぎなかった――。
浅層の冒険者が、世界の深層に触れるとき、運命は静かに反転する。
緊張感あふれる本格バトルファンタジー、開幕!