「わが大河内家」人生の道標 気候危機

山川タロー

第1話 エピローグ

 会社を定年退職し年金生活に入った。人生を振り返ると両親をはじめ、兄たち、嫁、娘に支えられた人生であった。その気持ちは祖父母、曾祖父母にも思い馳せる。

 ある日義母が亡くなった。アパートで独り暮らしの中で病死し発見されるまで一週間以上かかった。年老いて夫と離婚し自由気ままな一人暮らしを選択された。しかし一人暮らしはいざという時誰も助けてくれない。そして義母は亡くなった。元夫は離婚しているという理由で葬儀にも参列しなかった。義母は大河内家で新しく墓を建てそちらに埋葬させてもらった。

 母安江の実母高子は二十九歳で夫に離縁され実家に出戻りとなった。母安江七歳の時である。そして実家で男の子を一人生んだ。翌朝その子は亡くなり、高子もその三年後三十五歳という若さで亡くなった。私はそのことが分かった時、高子が哀れでならなかった。そして義母ミサ子の墓にお骨はないながら墓誌に刻字し墓参りの際は義母と一緒に弔うことにした。



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「わが大河内家」人生の道標 気候危機 山川タロー @okochiyuko

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