第23話

扉を開けるとそこには星が立っていた


「なんで?」


「なんでって体調悪そうって陵也が言ってたから見に来た」


そう言ってくれた星を私は無下に帰すことも出来ず、どこか喜んでいる自分も居たがとりあえず部屋に招き入れた。


「体調は?」


優しい口調で話してくれる星を見て私は、またモヤモヤしていた


この優しさも私の中身が17歳だからなのでは・・・と


「莉奈?」


「なに?!」


「すげぇぼーとしていたから」


「ううん!何でも無いよ!」


「莉奈・・・俺には頼れない?」


違う・・・


「そんな事ないよ!!」


「じゃあ、何でそんなに苦しそうなんだ?」

少しずつ声が大きくなる星に対して私も思わず大きな声が出た。


「星の考えすぎだよ!

こっちに来て少し疲れたのかな」


「本当にそれだけ?」


少し悲しそうな顔をする星に私は罪悪感を感じた。


星は優しくしてくれてる・・・だけ・・・

なのに泣きそうになる……

抑えていた気持ちが溢れてくる。


「・・・ない」


「へ?なんて?」

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