第15話、旅行をしないか?

そうして俺はある日に急に旅行したいなと思い始めていた。


この世界に転生してから色んな知識を頭に入れるために何も旅行などしていなかったのでしたくなったのである。


それで行く先はやはり近くだと江ノ島とか小田原、箱根になって来るなと考えていた。


ならば久しぶりに小田原城を見たいとして小田原を中心に観光をする事にした。


そうして俺はゴールデンウィークからしばらく経過した事もあり混雑はしないだろうと思って三人を今度の土曜と日曜を使って一泊二日で旅行しないかと誘った。


するとマーシャちゃんと鈴花ちゃんは何か息を荒くして嬉しそうにしていたけど何を考えているのだろうかと思っていた。


一方、玲香ちゃんはなるほど後北条氏の本拠地を観に向かうのですね!と言って滅茶苦茶に嬉しそうにして答えていた。


そうだよな、戦国時代を始めた武将、北条早雲から始まった北条氏の本拠地であり小田原征伐で一度は戦国時代を終わりを迎える事になる。


そんな意味でもやはり何度も観に行きたいよなと俺と玲香ちゃんは嬉しそうにしてうんうんと頷いて楽しみにしていた。


そうしてその週の土曜の朝に駅前で集合していた。


今回は俺が旅館など予約したのでそこは心配せずにまずは小田原に向けて電車でグリーン車両に乗って向かい始めていた。


「それにしてもまさか、翔也さんから旅行のお誘いがあるなんて夢にも思いませんでした」


「そうだよね!男からこうやってお誘いを受けるなんて一生に一度あるかないかと言われるぐらいだからね」


「そんなにないのか!?まあ、今回は完全に俺の行きたい場所になってしまったけど・・・二人は歴史とか好きかな?」


そう聞くと二人とも普通ぐらいかなと言うと玲香ちゃんが目が光り、なら私が案内をしましょうと言ってから早口で北条氏の歴史を語り始めていた。


「そうですね、まずは初代当主である北条早雲に関して説明を致します。北条早雲は多くの諸説がありますが今では中国地方の豪族だったと言う仮説が有力ですね。そこから都で役人になり応仁の乱を見て世の中を立て直そうとして東国の今川家に仕えてからまずは伊豆を得てから次に小田原、三浦を得て相模国を統一してから自国の法律など制定して完全に室町幕府から独立を果たして世に言う戦国大名が誕生した瞬間でもあるのです。その後に息子の北条氏綱に家督を譲って己は伊豆に隠居して余生を過ごしたのが初代であり二代目は北条氏綱でありこの人もかなり素晴らしい戦果をあげて・・・・・」


「玲香ちゃん!ごめんね、覚えきれないからまた今度の機会にしてくれないかしら」


「なあ、翔也も何か玲香に言ってほしいだけど言ってくれない?」


「そうだな、玲香ちゃん。覚えやすいのは初代と三代目だから二代目はまだやめておいた方が良い。ついでに三代目は北条氏康であり、関東地方の覇者に君臨したのもこの三代目であり三代目で有名なところは川越の夜戦でありこの戦いで両上杉を倒して関東に抵抗する勢力は上総の国にいる里見氏と常陸の佐竹のみになり巨大な勢力を作りしっかりと民に優しくとても良い治世を作り出した英雄でもあるだよね。例えば目安箱を始めたのもこの北条氏康が始まりだし年貢も他の大名家に比べると信じられないぐらいに軽く、その上に北条家に言えるけど側室など持たずに正室を愛していたので家督争いなど起きずに平和な国を作っていたのが個人的にとても良いと評価をしているよ・・・・・」


「誰が続きの説明をしてほしいと言ったの!?私達は止めてほしいと言っているのに!?」


鈴花ちゃんは呆れながらそう言うと俺と玲香ちゃんはなら関東で北条家以外に地味にすごいと思う大名は誰だと話し合いが始まり俺は里見氏かなと言うと玲香ちゃんは小田氏と言って俺は笑って納得した。


確かに何度も城を奪われても不死鳥の如く復活するからなと言って大いに納得して話が盛り上がっていた。


好きな戦いはと言うと俺と玲香ちゃんは同時に「「忍城の戦い!!」」と言ってお互いに楽しんで会話をしていた。


そんな話が盛り上がっている二人を見てマーシャと鈴花は二人で話をしていた。


「本当に歴史が好きなのですね、私ではとても話についていけない感じです」


「安心をして私も無理だから。あそこまでの知識があるのはもはやオタクの領域に入っているから私達ではとても対抗は無理だよ。それよりも泊まる場所は箱根だから私はそちらが楽しみかな?」


「私もですよ、鈴花さん。私も温泉に浸かりながら箱根の街を見ておきたいです」


そうして電車は小田原駅に辿り着いてから俺たちはやはり小田原城はここから見ても良い感じだなと言いながら既に楽しんでいた。


マーシャちゃんと鈴花ちゃんは苦笑いをしてこちらを見ていたけどそんなにおかしい事かなと玲香ちゃんに尋ねると私も分かりませんねと言っていた。


ここから見れる城もかなり良いという事しか分からないからなと言って先に向かうよと言ってまるで子供みたいに俺と玲香ちゃんは先に走って小田原城に向かっていた。


何か思っているよりもマーシャちゃんと鈴花ちゃんが遅い様な気がするのだけど置いていくのは良くないとしてとりあえず二人を待つことにした。


その間にも小田原城から見える景色で真鶴半島まで見えることを思い出してお昼は真鶴にある海鮮丼のお店で良いかなと考えていた。


実は前世で滅茶苦茶に美味しい海鮮丼のお店があったのでもしかしてこの世界でもあるのではないかと考えていた。


もしもあるとすれば俺は大盛りを頼まないとあっという間に食べてしまうからな。


普段、食べるのが遅い俺が信じられない早さでなくなって周りから驚かれたぐらいだからな。


そう思い出すだけでもお腹が空いてきたけどそれは小田原城の観光を終えてから向かう事にしようと決めて俺たちは小田原城に向かうのだった。

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