第3話、好きになれない、俺の家族

「貴方はいつになったら彼女ができるのよ、それだけの多才があっても彼女がいなければ何も役に立てないのよ!!」


「そうですよね!お母様。これならば女に興味がある無能であるけど男の方が良いですよね。でもクソ兄貴ならば当然かもね・・・だからね、この優秀な妹に甘えてきたらどうしてもと言えば私だって鬼じゃないから助けてあげるわよ」



そう文句を言われながらも俺は反論せずに聞いていた。


こうなると思ったから相談したくなかっただよと思いながら何と言わずにしていると向こうが更に言葉を出してきた。


「でもこんな無駄な才能を持っていて顔をだけは格好いいクソ兄貴を肯定する存在ってこの世に居るのかなと思うよ私は。大丈夫、クソ兄貴が彼女が出来ないのはは私が一番知っているから。なので退学処分になったら要らなくなるだろうクソ兄貴の荷物は片付けておくからクソ兄貴は何もしなくて良いよ」


何もしなくて良いよ、じゃないだろ!明らかに取り返しがつかないことになるでしょうが。と言うか少しばかりはストッパーとして期待していたお母さんがむしろやばいぐらいに暴走しているのですけど!?


普通に大人なら止めてほしいのですけど、どうにかしないとならないことには確かに変わりはないけどさ。


全くもそれにしても自分も何とかして考えないと真面目に退学処分になってしまう。


男性が滅茶苦茶に優遇されている世界で退学となれば滅茶苦茶に白い目で見られるのは勿論のこと異世界からこの世界に転生する時に稀にこんな人もいましたと例えで出されてしまうのは確定演出である。


そんな嫌な例えは出されたくないと言うか間違いなく後世の人たちに笑われてしまう!!


そんな事は避けたいけど残念なことに妹の小百合は出来ないとして落ちぶれていく俺を楽しみにしているし母さんは産んだ俺が彼女が一人もできないとして無能扱いして日に日に待遇は悪くなっていた。


本当にどうしてこうなったのかと思いたくなるほどである。別に俺は悪い事をしているような事はないのにと感じている。


そんな事を言われながらも俺は部屋に戻って溜息を付きながらベットに横たわって考えていた。


元の世界では勉強で困った事はあったけど人間関係で困った事はなかった。


それなのにこうして困ってしまうとはしかも俺敵は別に間違ったことはしているつもりはないのだけど困っている人を助けて日々勉強や運動など頑張って生きているだけなのに。


それを否定されてしまうと何が正しいのか分からなくなってしまう。


本当にこのまま部屋でゆっくりと出来たら苦労なんてしないだろうにな、考えれば考えるだけ辛くなってしまう。


今日はもう部屋でゆっくりとして寝て過ごそうと考えて俺はそのまま睡眠をしてしまった。


当然なことに変な時間で寝てしまったので深夜2時に起き上がってしまった。


俺は腹も空いてしまったとして近くのコンビニに向かうことにした。


夜の街は本当に静かで良いよな、こんな静かに過ごしたいなと感じていると何か先程から気になる親子がいた。


何をしているのかなと思いながらしていると何か縄みたいな物を取り出してそのまま木にロープをかけて・・・・って!


自殺をしようとしているじゃないですか!!止めてくれ!!と声を出しながら走り出して止めに向かった。


「止めてください!私達はもうこの世界で生きられないのです。新しい世界の旅立ちを邪魔をしないで下さい」


「ふざけるな!!人の前で何が新しい世界の旅立ちだ!そんなのは他所でやってくれー!ついでにそんなこんな世界から旅立ちをしたいのは俺の方だーー!!」


そんな事を言いながら止めてから親子の話を聞くことにした。


どうして自殺なんかしようとしていたのかその理由を話してくれたのだけどどうやら会社の経営がもう駄目でこのままでは地獄しか待ち受けていないとして親子で世界に別れを告げて新しい世界でやり直そうとしている訳だ。


一言だけ伝えておいた、仮に他の世界に向かったところでここよりも悪くなる可能性があるかもしれないと伝えると俺と同い年ぐらいの銀髪美少女がそんなのはありませんと言い切った上に話してきた。


「きっと女性がここよりも待遇が良い世界がきっとあるはずです。私達はそこに向かいたいだけなのです」


「あのな!仮にその世界に辿り着くことができても君が考えているような生活は待っていないからね。男で例えるなら君が考えているような世界からこの世界に転生したけど異性からモテずにその上に退学処分まで追い込まれる可能性だってあるだからな!」←※絶賛この人がそうなっています。


そんな事を気持ちを込めながら伝えるとその気迫に押されてようやく自殺を思いとどまってくれたがここから何とかしないとならないよなと感じた俺はどんな会社なのですかと尋ねるとするとゲームセンターにあるゲームを作り運営をする会社だと聞かされた。


それを聞いた瞬間にならば方法があると俺が言うとそれは本当なのですかと心配そうに聞いてきたので安心をしてくれと言いながら俺はまずは自己紹介をするのだった。


「そうだ!自己紹介がまだだったな俺の名前は吉田翔也!川南学園、高校一年生だ、宜しくな」


すると暗くなってあんまり見えていなかったがここに来てようやく明るくなり素顔を見る事ができた。


「私は最上マーシャ、父は日本人でこの通り母さんはロシア人で私はそのハーフかな?そのありがとうね、翔也さん」


その顔を見て俺は前世も合わさって心の底から一目惚れと言うものを体験して必ずに彼女を救い出すと決意を固めるのだった。

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