第11話
來斗から受け取ったのは真っ黒のレースのドレス。
無理やり、真っ黒のレースのドレスを着せられた。
とりあえず、表だけ顔出しとおけばいい気がする。
「りんな行くぞ」
來斗に言われた。本当は行く気なんてなかった。けどなんか胸騒ぎがした。
「よっ!りんな久しぶり」
「健にぃ」
わたしの兄的存在和田 健一郎。虎組の幹部の一人で組長 淳士さんの側近の1人。
健にぃと呼んでいる。
健にぃは來斗と同い年。わたしはずっと健にぃに守られていた。
「健にぃも元気そうでよかった」
「全然、顔出さねぇから心配したぞ」
そんなこと言われてもわたしは組には顔出さないように言われてたし。
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