真実の雨

目が覚めた。

外を見ると、雨が降っていた。

そして点けっぱなしのテレビには、様々なニュースが流れていた。


「大量の犯罪続出!後悔と言うものが亡くなるせいか!?」

「あの有名人、浮気を告白!」

「京都府知事、すべてをさらけ出す!知事の真実」

「大量の人が業務放棄!」

「今日は特別休日に!せめてもの優しさだろうか!?」


目まぐるしくニュースは変わっていく。

それと同じく、目まぐるしく世界も変わっていく。

ああ、もうすべてをさらけ出してもいいんだ__そう思った。

外に出た雨は、まるで汚れウソを流すシャワーのよう。

みんな、真実をさらけ出していく___

煩悩・劣等・衝動・行動、すべてさらけ出して。

回りを見ると、祈っている人がたくさんいる。

それしかできることはないのだから。

僕もただ、祈っていた。

みんな、願っていた。

「世界が終わることが無いように」と。

慌てていた。

突然の報告に。

皆哀しい姿で踊った。

涙を流しながら、慌てながら。

そして思う。この世界は嘘だらけなのだと...。

それが今、はがれた。

「ピンポーン!」

チャイム音が響く。

それと同時にやかましい声が聞こえる。

「ちょっと、入れて!あたしだよ!」

「はーい」

ドアを開けると出てきたのは、彼女だ。

そして彼女の口から出てきたのは、衝撃の言葉。

「ちょっと金よこせよ、ブス」

「...は?」


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