世界が終わる最後の一日

とあるクロマグロ

激動の朝

「あー、良くねた」

僕は目を覚ました。

「昨日は楽しかったな」

そういって日課のニュース拝見を行う。

そこに出ていたのは、あまりにも唐突で、残酷な内容だった。


「今日、巨大隕石によって世界が滅ぶと専門家が予測しています」


「えっ!?」

僕が抱いた感情は、驚き。

それ以外にはなかった。

次に出たのは、悲しみ。

友と、恋人と、別れなければいけないと言う悲しみ。

どうにか逃れられないかと、そう思った。

だけど、無駄だ。

「世界が滅ぶなんて__嘘だ嘘だ嘘だ!」

だが、ふと思い立った。

これはすべて、嘘なのではないかと。

隕石が落ちるなど、嘘ではないかと。

だって、嘘だらけの子の国では、真実が告げられることなんて__ないのだから。

だが、次の瞬間、

テレビに映った画像を見て、あぜんとした。

そこに映ったのは、超高速で地球に飛来している

巨大な隕石だった。

「推定10kmはあると思われます」

アナウンサーも涙目になっている。

それを見て、僕はようやく悟った____

本当に、これで終わりなんだと。

「こんなにも幸せとは脆いものなのか_!?!?!?」

こうも思った。

なぜ、幸運の女神は僕に微笑んでくれないのだろうかと。

今まで、 僕は幸せだった。

彼女も出来て、いい親友を持って、

それに、貧しく等なく普通の、けど幸せに_笑顔に満ちた暮らしをしてきた。

「もうここまでか...」

僕は、思い切り泣いた。



今作は、作者が初めて書いた現代物語です。

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