第6章:闇の追跡者

 リナと共にラズナの街を歩いていたエリオスだったが、背後に奇妙な視線を感じ始めていた。


 「なあ、リナ」


 「ん?」


 「さっきから誰かに見られてる気がするんだ」


 リナは鋭い目つきで周囲を見渡した。


 「……あんた、何かヤバいモンでも持ってんの?」


 「ヤバいもの、か……」


 エリオスは星の欠片を思い浮かべた。


 「……いや、なんでもない」


 その時、背後で風がうなった。


 「危ない!」


 リナが叫ぶと同時に、黒い影がエリオスに襲いかかってきた。


 「また……!」


 闇の使者が、ここまで追ってきたのだ。


 エリオスはとっさにリナを庇い、星の欠片を強く握った。すると、まるでそれに応えるように強い光が放たれる。


 「ぐあああっ!」


 闇の使者は苦しそうにのたうち回った。


 「やっぱり……星の欠片を狙ってきたんだ」


 エリオスは決意を固め、前へと踏み出した。リナは目を丸くしながらも、ナイフを構えた。


 「どうやら、あんたの話を詳しく聞く必要がありそうね……!」


 こうして、エリオスは旅の仲間を得たと同時に、闇の追手との戦いが本格的に始まることとなった。

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