第13代帝王 ホノリウス3世
人名 = ホノリウス3世
異名 = モヒカン帝
各国語表記 = Honorius III
代数 = 第13代
在位 = 3363年10月2日 - 3382年10月10日
戴冠日 =3363年10月1日
出生名 =クイムズ・ジェモニア・フェーパー
出生日 =3330年7月10日
生地 =ノスタルド公領、アビリーン市
死亡日 =3427年5月21日(96歳没)
没地 =ノスタルド公領、フェーパー宮殿
埋葬日 =3427年5月27日
埋葬地 =ノスタルド公領、ホルース墓地
先代 =ホノリウス2世
継承者 =ホノリウス4世
配偶者1 =セレニナ
子女 =サンモニアン王子、メリーナ王女、アンドレア王子
ホノリウス3世(ノ:Honorius III,)は、世界秩序ノヴァの13代帝王(在位:3363年10月2日 - 3382年10月10日)。出生名はクイムズ・ジェモニア・フェーパー(美:Quims Jemonier-Faper)。
== 生涯 ==
=== 即位まで ===
クイムズは3330年7月10日にフェーパー家の次男として、ノスタルド公領に生まれた。フェーパー家の祖はシトリウス1世の治世下で世界法典の編纂を主導したジョナス・アモシニア・フェーパーであり、以来この一族は世界法典を司る家として、代々法律の専門家を輩出してきた。また兄にノヴァの小説家であるリェイオア・ワン・フェーパー及びタバール・ケルヴィン・フェーパー、三男に弁護士のコレモア・チェジ・フェーパーがいる。
クイムズは幼少期から持病として喘息を患っており、度々悪化して病院に行くこともあった。
フェーパー家は元々は小さな店「Fapering」をバミリスクの時代から営業していたが、シトリウス5世の時代に出世という形でフェーパー家用の広大な土地及びフェーパー家の宮殿を建設した。また店も宮殿の中に移設され、宮殿の中でも店の部分だけは開放された。初年度の売り上げは上々だったという。
フェーパー家では厳しい規則が多く存在し、これまでにも多くの人が破門されてきた。
生まれつき自由闊達な精神の持ち主であったクイムズは、こうした環境に激しく反発し、ついに13歳のころに両親に無断で自身の髪型をモヒカンにした。保守的な家系を継ぐ身でありながら、自ら先鋭的な髪型にメタモルフォーゼすることは、彼にとってフェーパー家に対する決別宣言と宣戦布告であったのだ。無論のことながらこの行動を両親は批判し、再三にわたり髪型を元に戻すことを命じたが、クイムズは頑としてそれを聞かなかった。また、これと同時期にクイムズは世界法典を神聖視する家風とも決別し、特にホノリウス2世の持続可能統治政策の施行以来、世界法典の内容が世界統治の実情を反映しておらず、抜本的な改革が必要であることを根拠に、現行の法典を激しく批判した。
一族の伝統を著しく踏みにじったクイムズは20歳のころについにフェーパー家から放逐された。しかし、もとよりフェーパー家の価値を重視していなかったクイムズに対し、これは何のダメージにもならなかったどころか、かえって世界法典への批判的態度を加速させる結果を生んだ。保守的な統治体制に対する激しい反発は、そのまま改革遂行の情熱へと昇華され、クイムズは30歳までの10年間を費やし、独力で現行法典の分析と新法典の草案をまとめ上げた。この草案は当時の世界帝王シトリウス6世の目にも触れ、これが彼の即位につながったとされている。
=== 在位 ===
クイムズは3363年にホノリウス3世として即位した。即位後は世界法典の修正に精力を注ぎ、およそ20年を費やし、ついにそれを完遂させた。これによってノヴァは世界の技術の統合による黄金技術の復興から、世界レベルの技術水準の意図的な低下による長期的繁栄へと完全な転換を遂げることに成功したのである。このような経緯からノヴァの体制転換は「ホノリウス2世によって提唱され、シトリウス6世によって捏ね上げられ、ホノリウス3世によって定着した」と語られる。
ホノリウス3世は、故郷である北レフタ地域を中心に主に法科大学や帝王科挙の分析による項目の再編成などを行った。
「私自身、様々な妨害行為を受け、ボディーガードまで雇う羽目になっているために、妨害行為は決してすることはないようにしていきたい。」
ーホノリウス三世。人生の書
こうして新たな世界法典に「他人の妨害行為をすることなかれ」と書かれた。
また長男であるタバールとは幼少期から仲が良く、宮殿に移設された際には庭園で一緒に生物を観察したりした。そして学校でも年の差がありながらよく校庭で遊んでいたという。
3378年、ホノリウス3世はカミラ・ジョナシス・ロマーノと結婚。カミラはセレニナと名を変え、以後3人の子供を授かった。
タバールは、弟の行動に当初こそ協力していたものの、あまりにも弟が振り回されているため、月日が経つにつれだんだんと協力することに嫌悪感を抱くようになり、ついに3379年にタバールは離脱。しかしこれがバレてしまい、ホノリウス三世はタバールの処刑とタバールの技術体系関連の書物の焼却を命じた。
しかしタバールを処刑した直後に、自分がタバールと同じことをしていると思った。
「かつて私は両親の堅固な保守思想を憎んだが、気づけば私もそのような人間に堕していたのだ。両親は私を放逐したが、殺すことまではしなかった。私は何たる大罪を犯してしまったのだろうか。」
ーホノリウス三世
ホノリウス三世は急いで書物を回収しようと急いだが、すでに大半は焼却されており、残された資料から息子の真意を解くことは不可能であった。ホノリウス三世は自分の犯した罪によって世界を統治する意欲を失い、3383年に退位した。
=== 退位後 ===
退位後、ホノリウス3世は息子に対する贖罪としてモヒカンを断髪し、息子の残した資料の復元に精力を傾けた。自身の部屋で焼却されなかった資料とともに、どれがどの意図だったのかを調べようとしていた。彼が退位時に持ち去った息子の研究資料と、彼自身の研究成果は、オリハルコンの治世に第二次技術体系構築の足掛かりになったとされている(ホノリウス3世によって新技術体系に関する研究が宮殿の外部で行われたことは、人類にとって大きな幸いであった。もし彼が帝王に即位したまま研究をしていれば、彼の退位とともに研究成果は公文書館に保存され、道徳政策下に消失した可能性が高いからである。)。
またホノリウス3世はセレニナと3人の子供たちとともに暮らし、晩年も宮殿で生活しようと約束していた。
3427年5月10日、持病であった喘息が悪化し倒れる。すぐさま病院へ搬送され、一旦は回復。また宮殿に戻り、今度は安静にしていた。しかし5月21日、容体が急激に悪化。家族に看取られながら亡くなった。享年97歳。
== 親族 ==
父親はジョナス・アモシニア・フェーパー。
母親はカミラ・ジョコ・フェーパー(ノスタルド国立病院の認定看護師)
== 事件 ==
ホノリウス3世は、即位後から様々な事件に巻き込まれてきた。食材で召使と争ったり、毒が混入されてたりなど、様々である。
此処では主な事件を取り上げる。
== 3人の子供のその後 ==
サンモニアン王子はノスタルド公領の当主として就任し、インフラ整備を進めた立役者となる。3453年に死去。
メリーナ王女はFaperingの跡継ぎを行い、フェーパー家とともに生きていた。3435年に死去。
アンドレア王子はメリーナとともにFaperingの跡継ぎを行うが、フェーパー家からは追放される。その後大罪を犯したアンドレアはイカトゥへと移動され、そこで3人の子供をはぐくんだ。3475年に死去。
== 評価4 ==
世界帝王の研究者で、自身も第68代世界帝王だったホノリウス12世は、ホノリウス3世のことをこう綴っている。
「彼は、第一次技術体系にとっての救世主であり、ほかのすべての概念と人類文明にとっての悪魔であった。」
ーホノリウス12世、『帝王列伝』
これは、タバールが収集していた新たな技術体系の資料の焼却などのことを、第一次技術体系の救世主であり、今後の人類などへの悪魔と顕している。
なお、これに関しては「第二次技術体系が導入されていてもアグリカは出現し、その過程で第二次技術体系が根絶されていた可能性があるため、結果的にこのホノリウス3世の行為は人類文明にとってはプラスであった」とする反論があるが、これは「この時点で第二次技術体系が発見されていれば、ノヴァは解体していた」というものに代表される無数の主張とともに歴史のIFを根拠とした憶測の域を出ない。
== 脚注 ==
=== 注釈 ===
== 関連項目 ==
シトリウス6世 ← 3363 - 3382 → メルクリウス3世
代数 人名 即位年 退位年 在位年間
1 ノヴァ大帝 3203 3225 22
2 シトリウス1世 3225 3239 14
3 メルクリウス1世 3239 3243 4
4 シトリウス2世 3243 3256 13
5 シトリウス3世 3256 3270 14
6 ホノリウス1世 3270 3281 11
7 レガリス1世 3281 3283 2
8 シトリウス4世 3283 3298 15
9 メルクリウス2世 3298 3300 2
10 シトリウス5世 3300 3319 19
11 ホノリウス2世 3319 3340 21
12 シトリウス6世 3340 3363 23
13 ホノリウス3世 3363 3382 19
14 メルクリウス3世 3382 3395 13
15 レガリス2世 3395 3413 18
16 シトリウス7世 3413 3419 6
17 シトリウス8世 3419 3424 5
18 シトリウス9世 3424 3437 13
19 シトリウス10世 3437 3440 3
20 マルス1世 3440 3446 6
21 ホノリウス4世 3446 3453 7
22 シトリウス11世 3453 3462 9
23 メルクリウス4世 3462 3470 8
24 メロス 3470 3477 7
25 アポロ1世 3477 3478 1
26 メディクス 3478 3484 6
27 シトリウス12世 3484 3484 0
28 ホノリウス5世 3484 3486 2
29 シトリウス13世 3486 3507 21
30 メルクリウス5世 3507 3508 1
31 シリウス 3508 3513 5
32 エデュカトル 3513 3514 1
33 バルカン1世 3514 3539 25
34 シトリウス14世 3539 3542 3
35 ホノリウス6世 3542 3563 21
36 シトリウス15世 3563 3565 2
37 バッカス 3565 3565 0
38 オリンピア 3565 3577 12
39 バルカン2世 3577 3580 3
40 シトリウス16世 3580 3585 5
41 マルス2世 3585 3594 9
42 ホノリウス7世 3594 3627 33
43 アグリカ1世 3627 3657 30
44 アグリカ2世 3657 3669 12
45 シトリウス17世 3669 3674 5
46 ホノリウス8世 3674 3688 14
47 ハルバ1世 3688 3700 12
48 レガリス3世 3700 3720 20
49 メルクリウス6世 3720 3731 11
50 メルクリウス7世 3731 3736 5
51 レガリス4世 3736 3750 14
52 マルクス 3750 3763 13
53 マルス3世 3763 3781 18
54 ホノリウス9世 3781 3784 3
55 ペルセウス 3784 3804 20
56 バルカン3世 3804 3812 8
57 ヘラクレス 3812 3843 31
58 オリハルコン 3843 3870 27
59 シトリウス18世 3870 3887 17
60 ホノリウス10世 3887 3919 32
61 ハルバ2世 3919 3926 7
62 クロノス 3926 3947 21
63 シトリウス19世 3947 3977 30
64 ヘルメス 3977 4004 27
65 ホノリウス11世 4004 4015 11
66 アポロ2世 4015 4046 31
67 シトリウス20世 4046 4069 23
68 ホノリウス12世 4069 4105 36
69 メルクリウス8世 4105 4113 8
70 ハルバ3世 4113 4134 21
71 ハルバ4世 4134 4170 36
72 ホノリウス13世 4170 4202 32
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