第20話

そもそも莉子は大抵の事は一人でしてしまう。



玄関に現れた黒く光り飛ぶ虫を靴を投げて仕留めるし(俺のスニーカー)。



電車で遭った逃げる痴漢に鞄をヒットさせて動きを止めていたし(俺のサブバッグ)。



俺が近くにいたから出来たと言ってくれるが、格好良い俺を莉子に見せたい!



これまではあまり俺自身の出番がない。



莉子の敵は俺の敵。



そう思ってはいても基本温和な莉子に敵はいない。



いつ出番が来てもいい様にしておこう…

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