第29話 魔物を救う、本当のすくう

 さーてと!まずはここから離れようって事で。


 …え?誘拐?泥棒?何を言う!!

 僕はたまたま拾ったんですよ、元々廃棄された取得物をね、こう何と言うか、落ちてる財布をパクった人は別にその財布はその人のものじゃないから、それが意図的に捨てられた財布ならそれは不法投棄されたゴミという訳でして。

 そんでもってそのゴミをですね、なんかこう檻の中に放り込まれてたとするんですよ。

 じゃあそれは単にゴミをゴミ箱に入れてあるだけ〜みたいなもんなんで、そのゴミ箱の中身は別に片付けてしまっても問題はなかろうもん!?

 つまり私は廃品回収したんですよ!!!!


 そういう魔物としてご了承願えますかね!??

 それにほら、そのゴミがもし自由意志を持って回収されたいって思ってたとするなら余計にね!?



「シチュー!変な顔してどうしたの〜?」


「そこは難しそうな顔って言ってくれない!?」


 そしてこの子もう本当に天然で困る!!

 いちいち会話がボケとツッコミですわ!!


 …ん?誰だ今それ第1話からって言ったのは。



「まぁでも、実際結構困ってる。ミルクをこのまま連れ歩くだけってのもアレだし、あとなんていうか、その…身体を見てられないというか…」


 いくらなんでもガリガリ過ぎる。

 肋骨らしきものが浮き出てるレベルだ。

 きっと、これまでこの子は、まともにご飯も食べられなかったんだろうなぁ、と。


「なんで〜?どうして見ていられないの〜?」


「いや、どうしてって…言われても…」


 今のこの子に、見ていて辛いからだなんて…

 言えやしないよ。言えるもんか。


「あっ、分かった〜!ミルクがメスだからだね〜♪」


「………アーハン??…!?はぁぁ!????」


 なに言ってんのこの子急に!?!!?


「ミルク知ってるよ!オスはメスの裸体を見るのが恥ずかしいんだって〜!シチューはオスだもんね〜!ミルクはメス〜♪」


「どこのドイツ人だよそんなバカげた事をこんな天然っ子に吹き込んだ輩はァァァ!!!」


 やめちくりーー!!割と天然キャラはそういうのに疎いっていう僕の中での理想のサブカル属性方程式が崩れるからやめたげてよぉ!!!

 てかマジで誰だよ!相手は魔物やぞ!???

 バカなの!?死ぬの!?



────────────────────

死ぬほどくだらない話をしている 魔物たち

────────────────────



「そうじゃなくって!!!えっとですね!!ミルクは服を着てないからです!!!」


「シチューも来てないじゃん〜!」


「そうだけど!!!女の子なら余計に着ようよ!」


「ミルク服なんて来た事な〜い!」


「うわぁァァァ異文化交流ーーーーー!!!」


 誰かーーー!!今からでも入れる保険はありませんかーーー!!!

 相手を傷つけずに諭す保険なんですけどぉぉ!!

 でもこの子に着せるセーター的な物とか別に買えないんですけどね!?お金無いから!!!

 誰だ今ニートだからだろって言ったのは!!

 ニートで悪かったな!!YES!その通り!!!



「それに困ってるのは他にもあるよ、お使いとかもそうだし、これからミルクをどうするかとか、他にも色々…」


 あーーーーもう!!!なんかこういっぺんに都合よく解決する方法って無いんですかねぇ!???

 そんなんあるわきゃねぇかぁぁァァァ!!!!

 チッキショーーーー!!!!




「ミルク、邪魔…?ミルク、また捨てられる…?」


「はえ!?!?いやそんな事一切無いよ!?」


「本当に…?」


 あっやべ、この子はこういうの敏感なのか…

 今後気をつけて接しないとなぁ…

 まぁ、お世辞にもまともな生き方をしてきたようには思えなさそうに見えるし、メンタルがデリケートになってるんだろうなぁ…

 それでもなんかこう、割と明るいというか、常に元気というか、そこは救いなんだけども…


「本当だとも!ミルクは邪魔じゃないし、僕はミルクを捨てたりなんてしないよ!」


 まぁ、天然っ子は相手にするのが大変だから苦手ってだけであって、別に嫌いじゃないというか…

 むしろ天然属性は好きだし。クッソこだわりあるぐらいには天然っ子は割と好きだし。うん。


「そっか〜!良かった〜♪」


 にへら〜って笑うミルク。

 なんだこの可愛い生物は。

 この子は本当に、あの…あのイケメンのパーティメンバーだったのだろうか?

 見ててあからさまに戦闘とか無理そうだし。

 いやあの人の冒険者スタイル知らないから、戦闘とかそもそもするのかどうかすら僕は知らないんですけどもね?




「まぁ…ミルクの事は、なんかこう良い感じになんとかしてあげたくなったかな…」




 これは本心だった。




──────────────────────


 救済行為を確認。

 今回は、■■■を………


《ピッキングマスター/習得率0%》

《ロストワード・メシア/習得率0%》


・incense

 ピュリフィケーションを、行動で示した。

 グルーミングウォッシュ

 飢餓の救済者メサイアを、行動で示した。

 フィーディング・■■■→フィーディング・ミルク


 名付けが合計3名に達した。

 マルチ・ネーミング・ミーニング:NEW

 ロストワード・リネーム:NEW

 ネーミングセンス・安直:NEW


 他者の命運と運命を動かした。

 Fate and Destiny:NEW

 FAD:ロストワード・メシア+30%



 本当の救済者メサイアというのは…


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